せっかくですので、これらとRE2000の組み合わせについて少し考察してゆきましょう。
※RE2000のレビューはこちら
RE2000はノリの良さと繊細な表現を両立する高レスポンスを持つ一品
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〇RE2000のおさらい
一言で終わらせてしまえば、『すげー良い音のイヤホン』です。
詳しくはレビューの方に書いてありますので、そちらをご覧ください。
RE2000はノリの良さと繊細な表現を両立する高レスポンスを持つ一品
音のバランスによる好みはあれど、それぞれの表現でマイナス点を付けるようなところが見当たらないほどに仕上がっています。また、音源、もしくは再生機器の特徴が良く出るタイプだと感じました。
〇SuperMiniとの組み合わせ
RE800Jで試した時は、中低音を持ち上げて高音域に向かって落ちてゆくカマボコに近づくと感じていたが、RE2000と組み合わせた時は高音の落ちが緩やかになっているように思う。SuperMiniの特徴やRE800Jと組み合わせでは、モコモコしている訳ではないが、中高音が強めに出る環境と比べれば中高音の鋭さは控えめだと感じていた。しかし、RE2000との組み合わせでは、高音域の鮮やかさや鋭さが十分に出ているように感じる。
RE800Jの時に感じたボーカルの生っぽさはRE2000でも良く出ており、RE2000の分離の良さも手伝って表現が上手い。
低音域はかなり低い所までしっかりと出ており、キックやベースラインも明瞭。RE800Jの時と比べて、かなり低い音が良く出ているように感じる。
バランスを壊すほどではないと思うが、他の環境の時と比べて低音域の変化が大きくて多めに出るように思う。あくまですっきりとした表現を好む人で、音源によっては過剰と思う人もいるかもしれないので注意が必要。
※関連レビュー
RE800Jレビュー
HIFIMAN SuperMini(DAP)レビュー
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〇HM901s
SuperMiniをカマボコ系とするならば、HM901sは弱ドンシャリ系。とはいえ中音域が凹んだりすることはなく、あくまで低音域と高音域を少し持ち上げたような感じ。SuperMiniのような中低音の持ち上げた特徴付け、というのは少し大人しめ。
さすがの音質という印象で、分離や音の定位が素晴らしく音量を大小させてもその印象が崩れることはない。また、高音域のキツさ(刺さり)を感じさせずに量は出ている感じ。なので聴きやすさもある。
比較するのが申し訳ないがxDuoo X10などでは、特に音量を上げた際に『ぐちゃっとした』『のっぺりとした』感じがして高音域のキツさも気になってくるが、HM901sでは分離を保ったまま鳴らしてくれる。
低音域は出る、というか再生される帯域が低い方に広がったような印象がする。試しに他のイヤホンでも試してみたが、RE2000の時に感じる周波数帯域が伸びた感じはあまりなく、RE2000の各帯域に対するレスポンスの良さの表れでは?などと思いながら聴いていた。
SuperMini使用時に感じるボーカルの上手さも持ち合わせている。ボーカルの息の音やリップノイズが出ており、生っぽさがあって良い。
〇RE2000の印象を再評価
HM901sおよびSuperMiniと組み合わせた時に再確認したのは、RE2000のレスポンスの良さや、音源・再生機器の特徴が色濃く出るという特徴である。
RE2000のレビューは、手持ちのTOPPING D3、X10、借りたHM901sを取り換えながら書いた。TOPPING D3はドンシャリ系で、X10も中高音スッキリ系ながら弱ドンシャリ、HM901sもドンシャリ系なので、それらと組み合わせてRE2000を考えた時に弱ドンシャリ系と評価したのだが、HM901sを中心に他のイヤホンとの組み合わせを考えた時に、RE2000は実はかなりフラットなのではないか?と考えるに至った。
HM901sに他のドンシャリ傾向のあるイヤホンと組み合わせると、ドンシャリが強めに出て、物によってはドンシャリがキツイと感じることもあったが、RE2000ではそのような印象は無かった。そこから考えると、RE2000自体はフラットで、再生機器の特徴によって印象が大きく変わる可能性があると考えた次第である。
多くの機器で試したわけではないが、RE2000はどの環境であっても良さを感じる懐の深さがあり、機器の良さが出やすいイヤホンであると感じた。RE2000を買う人はDAP類もそれなりの機器を使用していて、さすがにX10で常用する人はいないと思うのだが、X10でもX10の安っぽさが出過ぎるわけでもなく上手くまとまっているところは少し驚いた。
当然、X10で使用する時よりもHM901sを使用した時の方がRE2000の素晴らしさが良く出ており、DAPのアップグレードによる効果を感じることができるし、RE2000を所有するならDAPもそれなりの、最低でも5万円以上、可能なら10万円以上の予算は確保したいと感じた。
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〇まとめ
RE2000は高音質なDAPを活かすポテンシャルがあり、RE2000を所有しているならDAPにも投資する価値がある。RE2000は音の傾向をあまり変えない、機器や音源の特徴が色濃く出るという特徴が、各DAPとの比較により確認できた。
システムをHIFIMANでそろえるというのも、RE2000のポテンシャルを活かす上で良い選択であるが、好みの音の傾向があるのなら、DAPにて音の傾向をチューニングするという選択は有効であると感じるので、色々と試してみることをお勧めしたい。
多くの場合は、DAPを決めてからイヤホンを考えることが多いと思うのだが、RE2000がこれまで述べたような『懐の深さ』『対応能力の高さ』があり、基本的なポテンシャルが非常に高いイヤホンであるので、イヤホンからDAPを考えるという選択は非常に有用だと感じる。
同様に、普通は気分によってイヤホンを変えるという楽しみ方がある(特にいくつもイヤホンを持っている人は)が、イヤホンをRE2000に固定してしまって、DAPで音の傾向を変えて楽しむというのもアリなのではないか?と思う。
RE2000のレビューはこちら
RE2000はノリの良さと繊細な表現を両立する高レスポンスを持つ一品
ちなみに、2017年5月に行われました関西ファンミーティングにて、HIFIMAN社長とお話しさせていただいた内容を、対談形式にまとめてありますので、こちらもどうぞ。
※関連レビュー
RE800Jレビュー
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HIFIMANは2017年に10周年を迎え、それを記念してRE2000も対象としたセールを行っています。(2017年11月末現在)
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