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2020/02/01

実検するおじさん

ikko zerda ITM03 ミニDACレビュー[レンタル品]

スマホからオーディオジャックが無くなり始めてしばらく経ち、今回のレビュー品のようなミニDACの商品も充実してきました。
ikko zerda ITM03をiPad Proで使用する


今回はIC-CONNECTさん(Twitter:@icconnect_news)よりikko zerda ITM03をお借りしてのレビューです。コンパクトで使いやすい商品です。




〇無理矢理一言雑感


 比較的鳴らしやすいヘッドホン(スマホ直出しでは厳しいってぐらい)と組み合わせるとメリットが分かりやすく、各音域の分離と表現力の向上、高音域の歪みっぽさの解消を実感します。
 超小型なのに光出力も備えており、使い方がハマれば大活躍しそう。


〇ikkoについて


 ikko(アイコー)は、IC-CONNECTさん(Twitter:@icconnect_news)扱いで、eイヤホン等にて入手可能なメーカーです。日本導入時はOH1(イヤホン)が最初で、バランスの良さとチューニングの上手さ、価格の手ごろさで話題となりました。そんなikkoのDACおよびアンプ系の商品となります。
 ちなみに、日本導入第2段の商品となったOH10は個人的に非常にお勧めできる中高音鮮やか系のバランスの良いイヤホンとなっています。



〇ikko zerda ITM03


 スマホやタブレットに接続して、内蔵のDAC+アンプよりも性能の高い構成ながらコンパクトで使いやすい外付けミニDACという立ち位置になります。スマホやタブレットにイヤホンジャックが無くなってきていますので、従来の有線イヤホンを使いたい人には便利で嬉しい商品だと思われます。
ikko zerda ITM03 Lightning
レンタルしたのはLightning仕様です。ケーブルは直出しで、購入時に選択する形式となります。色々な機材で使用する予定のある人は、変換アダプタなどを使用する必要があります。

ケーブル選択式(取り外し可能)の物は、それはそれで便利ですが大型になってしまいますので、一長一短といったところ。



〇音の感想


 最初に前提を。iPad Proのアナログ出力は、趣味としてのオーディオユースには出力が非力なのは否めませんが、バランス自体は悪くないと考えています。それと比較していきます。

 音量の取りやすいイヤホン各種で試しました。音量は十分に取れます。
 iPad直出しですと、高音域に歪みっぽさやキツさを感じることがあります。一方、zerdaを接続すると、明瞭さが出て分離も良くなり、同時に高音のキツさも抑えられます。また、低音が少し出るようになるかな?といった感じ。低音域の締まりも向上しているように感じます。
 音域のバランスは大きくは変わりません。この辺りは、イヤホンとのマッチングも影響するでしょう。低音の感じ方の違いは、音のバランスが変わったのか、出力が大きくなって低音も出るようになったのかは、イヤホンをいくつか取り替えてチェックしましたが判断が付きませんでした。

 次に、無理は承知で鳴らしにくいHD6XXを接続してみました。爆音は鳴りませんが、マッタリと楽しむ程度なら十分な音量が出ます。
 ちょっと厳しすぎるテストだったので、もう少し鳴らしやすいヘッドホンをいくつか試してみました。比較的音量が取りやすいヘッドホンにおいてzerda有無で違いを感じ取ることができました。
 基本的な変化はイヤホンとほぼ同じで、低音域の量感と締まりが出て、中音域の分離が良くなり、キツさが抑えられて、残響感やエコーが良く出て立体感が出ます。大雑把に言って、iPad Pro直挿しでも楽しめるぐらいの音量が出るヘッドホンであれば、zerda導入で良い結果が得られるのではないか?と考えます。


〇使い勝手


 使い勝手で問題になったところはありませんでした。
 少し古いですがiPad Proに接続したところ、すぐに認識して音が出ました。特に設定などは必要ありません。音量は本体側で調整します。ケーブルが短くて筐体もコンパクトなので、操作するなら本体側を触るだろうと予想しますので、特に不便さはありませんでした。

 ゲームや動画試聴をする際に気になるのが遅延です。音楽ゲームで試してみました。デレステやミリシタをプレイしている身なのでそちらで試しました。

 結論から言うと『遅延は全く気になりません』というか『感じ取れません』 厳密なことを言えば差が出ているかもしれませんが、高難易度曲(デレステ:Lv27 ミリシタ:Lv17)でも、私のレベルでは差は感じませんでした。もし差を感じ取れる人がいても、タイミングの微調整で何とかなると思われます。

 ちょっと不思議な仕様としては、zerda経由で音を出した後に、イヤホンだけを抜く(zerdaは刺さったまま)と、本体スピーカーから音が鳴り始めました。この辺りは、AndroidとiOS系との違いはあるかもしれませんね。



〇実はこだわりの詰まった商品なのです


 DAC ICはCS43198で、私が使用しているOPUS #1Sと同じです。(調べて気が付いた…) A&norma SR15(こちらはデュアル使用ですが)などにも使われている物ですので、世代的にはちょっと古いけど、それがこのコンパクトな筐体に入っているのを考えると、なかなか頑張っていると思います。

 また、IC-CONNECTの担当さんと連絡を取り合っている際に気が付いたのですが、こちらは光出力も可能となっています。つまりzerdaは、USBなどの電気的なデジタル信号から光デジタル信号への変換器にもなるという事です。なので、例えば↓のようなケーブルを用いて…


iPadから自宅で使っているDAC+HPAに接続するなどの用途が考えられます。(IC-CONNECT担当者さんはこの使い方で使っているらしい) この場合は、CS43198が使えていない信号のルートとなります。

 ケーブルもモンスターケーブルとの共同開発だったり、公式サイトを見るとスマホに貼り付ける形のDAC+PHAモジュールをリリースしようとしていたり、てっきりイヤホンメーカーと思っていましたがイヤホンと機器側の両面から意欲的に活動しているようです。



〇買い物かごの中身の評価



大雑把なお買い得度を評価する指標です。基準はこちらから。

お買い得度 ☆☆☆★★
使い勝手  ☆☆☆☆★
お勧め度
  一般  ☆☆☆★★
  趣味人 ☆☆☆☆★

コメント

 1.1万円で判定。同じジャンルの商品を見渡して、単なるDAC+HPAと考えればiBassoから近いコンセプトで7000円ぐらいで発売されていたりするため、格安とは言えません。というかiBassoが安すぎるので比較するのは酷ですね(苦笑) ここは☆3つ。iBassoもそうですが正規代理店が付いている点は買う上で安心感があります。もし、光出力に魅力を感じるなら、なかなか無いコンセプトなので☆5でも良いかと。
 使い勝手は良いです。コンパクトで接続も容易。LightningやUSB-Cは購入時に選択することになるので、機材の買い替えや複数で使い回すときは不便かもしれない。最も、USB-Cだけあれば問題ない時代ではありますが…
 お勧め度は一般には☆3。一般の人は光出力は使わないだろうから、そこの評価を差っ引いて。音質や出力の面で高評価だが、安価なライバルがいることを考えると☆3つ止まり。趣味人には、荷物を減らしたい時には良い相棒になりそう。また、ストリーミング再生による音楽を、光出力を使って自宅の据え置きDAC+アンプに接続するなんて使い方もある。用途によってお勧め度は大きく変わりますが、☆4を付けました。

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↑zerdaもそうだけど、OH10は店頭で是非試聴してみて!!!