各業界で、ちょっと贅沢な、ちょっと本格的で、ちょっと高い商品というのがヒットしています。
おしゃれでデザイン性の高いパッケージ、というこれまで、コンビニで展開されるチョコ類ではなかったパッケージングとクオリティーで、THE Chocolateシリーズは、ちょっと贅沢で、ちょっと本格的でおしゃれな商品という趣向にマッチして大ヒットしました。
今回は、全種食べ比べレビューのミルクチョコレート編です。ミルク入りのタイプの比較をしてゆきます。
主な購買層は女性だと勝手に思っているのですが、バレンタインに『友チョコ』という感じで、友人同士で食べ比べをするというのも面白いと思いますので、参考にどうぞ。
※ スポンサー
〇比較レビューを始める前に
THE Chocolateシリーズは、BEAN to BARというコンセプトで、カカオ豆の仕入れから加工までmeijiが行っています。
THE Chocolateシリーズには、ミルク入りのタイプ(例えばベルベットミルクなら、カカオ51%+ミルク)が4種と、ミルク表記の無いビタータイプ(例えばコンフォートビターならカカオ70%)が2種、および、抹茶とフランボワーズのフレーバー入り2種があります。
写真入りで紹介しており、非常に長くなりましたので、ビターを扱った『その1』(記事はこちら)と、ミルク入りを扱った『その2』(本記事)に分けて紹介しています。両方を読んでいただけますと幸いです。フレーバー入りはカカオ豆の比較からは離れるので今回は扱っていません。(別で扱うかも)
チョコレートは温度が重要な要素となります。室温は23℃程度の環境に3時間以上放置して温度を馴染ませたものを試食しています。
〇Velvet Milk(ベルベットミルク)
鮮やかな赤のパッケージ
ベネズエラ産のカカオ豆を使用。産地はコンフォートビターと同じ。(レビューはその1へ) 最初の印象は、口に入れた瞬間のミルク感が強い。また、ミルクの感じがキャラメルの雰囲気に近い物を感じる。
食べ進めると、しっかりとした甘みを感じる。舌触りは滑らかで、ねっとりとした雰囲気。酸味が少なく、苦味は甘ったるさを引き締める程度で後には残らない。ナッツ系に含まれるのだろうが、ココアの風味で良くある香りがある。
香りは食べた後も風味とミルク感が残る。キャラメルの感じなのか表現が難しいが、じゃっかん塩味っぽさというか、そんなかんじも無くはない。ミルク感の強さなどから濃い目のコーヒーなどとあわせてみたい。
香りの複雑さや良さは段違いだが、シリーズの中で最もmeijiのミルクチョコやブラックチョコに近い方向性を感じる。
※ スポンサー
〇Sunny Milk(サニーミルク)
やや薄い紫のパッケージ(写真だとちょっと濃く写った)
ブラジルトメアスー産のカカオ豆を使用。産地はエレガントビターと同じ。(レビューはその1へ) 最初の印象は、花の香りとミルク感。少しのキャラメルっぽさもある。花系の香りとは、上質なハチミツやメープルのような甘くさわやかな香り。
食べ進めると、後追いで酸味を伴った果実感がある。甘味やミルク感と、花の香りのような酸系の香りも混ざって甘酸っぱい感じ。かなり複雑な味わい。甘味は控えめながら、甘い香りが強めなので印象はそれなり。しかし、甘ったるさが残らず、引くのが早い。ココアっぽさは控えめ。
エレガントビターに近くて、ミルクで丸みを出した感じ。逆に言えばエレガントビターは鋭い酸味がある。
〇Brilliant Milk(ブリリアントミルク)
レモンイエローが印象的なパッケージ
ペルー産のカカオ豆を使用。最初の印象は、口入れた時の強いミルク感。ベルベットミルクの時に感じたキャラメルっぽさではなく、生クリームとかそういうフレッシュなタイプのミルク感がする。また、さわやかな酸味が印象的。シリーズの中でも最も独特の風味がある。
食べ進めると、花系の香りが強く、酸味が印象的。オレンジやレモンのような柑橘系のエキスを足していると言われたら信じてしまいそうな感じ。また、ミルク感と酸味や風味のマッチングで、ややヨーグルトっぽさも感じる。甘味は少し残る程度で控えめ。苦味はあるが酸味が強くてさっぱり感があり、後味はあっさりとしている。
酸味があるタイプだと、食べた後に残ってしまうものがあるが、このブリリアントミルクは、ガツンと酸味が来て、すっと引いていって、ナッツ系の香りやココア系の香りが残る上品な印象。
〇Vivid Milk(ビビッドミルク)
空色って感じのパッケージ
ドミニカ産のカカオ豆を使用。最初の印象は、ナッツ系の香りが印象的。ここまでの商品では、ナッツ系≒ココア系のように扱ってきたが、ビビッドミルクは、アーモンドなどのような本当のナッツのような香りがあり、少し芳ばしさやスモーキーさがって、少しの渋みがナッツっぽさを強めている。アーモンドの粉が隠し味と言われたら信じそう。
食べ進めると、ナッツっぽさ、花系の香りや、少しの酸味や果実っぽい香りが合わさって複雑な印象。しかし、それはすっと引いていって、後味はあっさりでナッツっぽさが残る。ややブランデーやラム酒のような香りも残る。
ミルク感はブリリアントミルクほどではないが強め。こちらもブリリアントミルクのようにキャラメルっぽさは少なく、生クリーム系の印象に近い。
〇ミルクチョコレートの比較
食べながらメモを取っていたのだが、産地についてはチェックせずに始めて、産地が同じ『コンフォートとベルベット』、『エレガントとサニー』の味が近い印象だな、と思っていたら合っていた、というのがあった。我ながら良く感じ取れているじゃないですか。
とまぁ自慢は置いておいて、
ビターチョコレート同様、かなり方向性は異なる。また、それぞれについて細かく配合バランスが変えられており、meijiのこだわりを感じる。
ミルク入りの方が全体的に食感が滑らかで、ねっとりとした食感がある。その中でも、それぞれに食感や風味の違いがあり、配合の違いやカカオ豆の風味とのマッチングだけでそうなっているのか、加工方法も少し違うのかは不明だが、こんなにも差が出るのかと驚きがある。
特に、ベルベットミルクとブリリアントミルクの差は大きく、キャラメルっぽさとクリームっぽさの違いは印象が強かった。
※ スポンサー
〇まとめ
チョコレート、もしくはカカオ豆と言っても、かなりの差があるのが良く分かります。逆に言うと、meijiは差が分かりやすいようなラインナップを組んでいるのが良く分かります。この差を出すために、カカオ豆からチョコレートにするまで一貫して管理する、BEAN to BARのコンセプトを打ち出している効果が出ているように思います。
そのような難しい話は置いておいて、単純にどれを食べてもおいしいと感じます。その2の内容もまとめて書いてしまいますが、大体こんな感じでしょうか。
☆ビターチョコレート
・上質なビターチョコを求めるならコンフォートビター
・カカオ豆の多様性を感じるならエレガントビター
☆ミルク入りチョコレート
・meijiのチョコぽさと上質なチョコを両立するならベルベットミルク
・カカオ豆の多様性を感じるならブリリアントミルクやサニーミルク
・ナッツ系、花系の香り、ミルク感の複雑さならビビッドミルク
3枚入りで250円ほどと確かに高めですが、カカオ豆の多様性を感じ取るのには非常に良いと思います。ショコラティエで同じような食べ比べをしようとすると、もう少しお金が必要になってしまいますので、そういう意味ではコスパが良いのかもしれません。(残念ながら超高価なチョコは買ったことがないので、レベルの差は分からないのですが…)
〇全種食べ比べをしてみて
疲れました(笑)
というのも、全種類買ってきて、写真を全部撮って、全部が同じ雰囲気になるように調整して、いっきに食べ比べして…と、時間がかかりました。また、1枚250円×6種+テスト用に数枚と、結構コストがかかりました(苦笑)
ひとつひとつ食べてメモを取ると、それぞれの違いを書き留めておくことが難しい(前に食べたものを忘れてしまう)し、いっきに食べるとだんだんと訳が分からなくなってくるし、チョコの食べ過ぎでしんどくなってくるしで、もうやりたくないです(笑)
だいたいは、パッケージ裏に描いてあるマッピングの印象に近いです。ただ、一口にナッツや果実といっても、ココアっぽいのかアーモンドっぽいのかや、果実の甘い感じなのか柑橘っぽいのかにかなり差がありますし、苦味、酸味、甘味の大きさも、それぞれのバランスで最初の印象や後味の印象によってかなり変わるのを感じました。
このように、それぞれに特徴があり、食べ比べは面白いです。全種類は買わないにしても、2~3種類程度で食べ比べをしたいなと考える人は多いと思います。そういう人は、こういう組み合わせはいかがでしょうか?
☆ビターチョコ食べ比べ
ビター2種類
☆ミルクチョコ食べ比べ
ベルベット と サニー もしくはブリリアント
ビビッド と サニー もしくはブリリアント
☆ビター&ミルクを合わせて
エレガント と ブリリアント もしくはビビッド
コンフォート と ビビッド
エレガント と ベルベット
とりあえず、全種類に良さがありますので、いろいろと食べ比べてみてください!
[その1]ビターチョコ編ではここでは紹介していないビターチョコを紹介していますので、そちらもあわせてどうぞ。
お菓子や飲料類のレビューはラベルの食品・飲料から閲覧できます。また、ラベルの買い物かごの中身から、その他、各種レビュー記事が閲覧できます。
一応、リンク貼ってありますが、コンビニで買えば良いと思いますよ。