そうすれば、もう少し長く使えます。お気に入りを長く使えるのは嬉しいですし、通勤靴のような消耗品の購入を減らし、ある意味での『経費』を削減できれば、浮いたお金でイヤホンが買えます!
という訳で、靴補修の定番品SHOE GOOを紹介します。
樹脂を塗る、盛るっていう内容なので、修理ではなく補修っていうイメージです。剥がれた靴底を貼り直すのにも使えますが、今回は盛ります。
載せた写真を見てもらえれば分かるように、結構お世話になっています。1本でしばらく使えますよ。
なお、以下の手順の中では、使用済みの靴底の写真(洗った後ですけどね)が出てきますので、不快に思う方はご退出ください。
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〇SHOE GOO(シューグー)について
固まると、それなりの強度と柔軟性を持つことから、靴底の貼り直しや、減った部分の盛り直し用にと販売されている補修剤です。
ざっくりと言ってしまうと、ゴム成分が多めの靴用ゴム系接着剤なんですが、ここまでゴムっぽく固まるのはあまり知りません。もちろん、多種類の接着剤を比べた訳ではないので、ホームセンターなどで買える代用品の接着剤があるのか把握していません。シューグーがそんなに高くない(しかも十分な量が入っている)ということを考えると、わざわざ代用品を探すのも無駄が多いかな?と思います。
このシューグーは昔からの定番品でして、知る人ぞ知る商品だったりします。
今回使用した商品はこちらです。いくつか種類が出ています。
黒色もあります。
〇補修する靴の紹介
今回の患者は、以前補修して補修したところが擦り減ってしまったランニングシューズ(徒歩通勤に使用)です。擦り減ってしまった靴底を、シューグーで盛り直してやることで延命してやろう、という内容です。
〇下準備をします
作業をする前に、修理する靴の靴底を洗っておきます。私は、使用済みの歯ブラシと食器用洗剤でゴシゴシと洗いました。
目的は、靴底に汚れが残っていると底のゴム素材とシューグーが密着しないため洗い流したいのと、触って作業するので作業前に綺麗するためです。後で説明しますが、表面処理をしますので神経質になって洗う必要は無いです。水分が残っているとシューグーのなじみが悪くなりますので、洗浄後、しっかりと干してください。
〇準備するもの
・シューグー(今回はノーマル品)
・新聞紙(敷物と作業用棒の拭き取り用)
・パーツクリーナー(表面脱脂)
・ボロ布
・紙やすり(あれば)
・汚れても良い服装
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〇シューグーでの補修手順
1.新聞紙を敷いて準備する
このシューグーはなかなか強力でして、衣服や他の場所に付くと結構大変です。ですので、新聞紙を敷き、その上に靴を置いてください。
あと、次の工程以降で、パーツクリーナーやシューグーを使用します。これらは有機溶剤系の揮発成分を含みますので、換気を良くして作業を開始してください。
2.靴底を脱脂する
早速ですが、ここが今回の補修の最大のポイントです!しっかりと脱脂してください。脱脂とは油分を除去してやることです。油分が残っていると靴底素材とシューグーが密着せず、剥がれやすくなるのです。ですので、しっかりと脱脂して剥がれにくくしてやります。そんなに変わらないでしょ?と思った人、甘いです。これをやらずに何度剥がれたことか…
さて、方法ですが、市販のパーツクリーナーをボロ布に吹き付けて、ゴシゴシと拭いてやります。パーツクリーナーはゴム類を溶かす場合があります。今回使用しているパーツクリーナーは、シューグーを溶かすタイプですね。靴底自体も少し溶かすようです。ですので、溶かして表面の皮一枚を拭き取るぐらいのイメージで拭き取ってください。
機械整備をしなくても、パーツクリーナーは掃除に便利なので1本あると良いです。
靴底の真ん中の2列の黄色い樹脂が、前回補修したシューグー部分です。再補修時には剥がしてから再度塗る、という方法もあります。しかし前回の補修で、脱脂して綺麗に補修していると、強力に密着していて剥がすのに苦労します。ですので、手抜きですが、シューグーが残ったままいきます。
3.表面を荒らす
シューグーにはヤスリ棒が付属しています。こちらで靴底の表面を毛羽立たせてやって、シューグーと靴底の接触面積を増やします。
ヤスリ棒は付属していますが、ちょっと使いにくいので、ホームセンターなどで紙ヤスリを買ってくるものアリです。そこまで神経質にゴシゴシする必要がありません。削ったら削りカスが出るので、パーツクリーナーを使って軽く拭いておきます。
4.シューグーを盛る
シューグーを盛っていきます。理想的には、少なめに塗って、乾いたら重ね塗りして、を繰り返すことです。しかし、かなり手間がかかりますので、見た目も気にならないところですから、ある程度厚めに塗ってしまいます。
それに、乾いて硬化してくると結構縮みます。そのあたりを考慮してください。初めての場合は、薄めに塗って、縮み具合を体感してからの方が良いでしょう。
表面を平らに均す様に
下手にはみ出すと、はみ出したところから剥がれやすくなりますので、下処理をしたゴム部分の上に盛るようにするのがコツです。あとは、歩いた時に違和感が出ないように形状を整えてください。
繰り返しになりますが、乾くと縮むので、複雑な形状に成形してもイメージと変わりますからほどほどに。
塗る用のアイスの棒みたいなのは付属します。繰り返し使いたいので、この棒に残ったシューグーを拭き取ってやる必要があります。ちぎった新聞紙を使うと良いです。ティッシュだと、ティッシュが負けます。脱脂に使ったボロ布を使っても良いです。
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5.乾燥を待つ
乾かします。
乾かすために待ちます。それだけです。盛った直後は靴を横向けるなり、ひっくり返すなどして、シューグーが他の場所に付かないようにしてください。
乾燥してくると縮んできます。もしも盛りが足りないようであれば、表面が固まってきて、形が崩れないぐらい乾いてきていたら、重ね塗りしてください。
今回、これぐらい盛りました。これは、通常の接着剤とか、シューグーの使い方から考えて、かなり盛っている方です。
シューグーの厚塗りをした場合の乾燥時間は、標準で24時間です。
そんな短時間で完全硬化するわけがないです。
なぜなら超厚塗りだからだ!!
半日~1日もすれば表面は固くなりますから、靴箱に戻しても大丈夫です。(端を触って確認してからにしてくださいね!)
私の場合、3日経っても有機溶剤の匂いが抜けきっていませんでした。触った感じも、まだ少し柔らかさがあります。可能であれば1週間ぐらい待ってほしいです。5日ほど経てば、有機溶剤の匂いが消えて、十分に乾燥しているように感じましたが…(作業時の気温などもよる)
完全に乾燥する前に使うと、まだ柔らかくて減りが早いです。せっかく手間をかけて修理したので、ここは我慢したいところです。
〇補修してみて
今回の患者は、シューグーとの相性が良いタイプのようです。というのも、最初の手順で載せた写真で、シューグーが『剥がれた』のではなくて『擦り減った』状態になっているのが分かると思います。下処理さえしっかりしておけば、ここまで耐久力があります。
いくつかの靴を補修してきましたが、靴底のゴム素材の種類によって、うまく結合するかどうかが違うように思います。補修してみて、上手くいかないという場合は、ゴム素材の相性がそもそも良くない、ということも考えられますから、あまり深く考えない方が良いです。
〇ちなみに
シューグーは新品状態では、もう少し柔らかくトロっとしています。開封後、やや温かい所に保存しておいた結果、少し固まってしまいました。それ以降は冷蔵庫にて保管しています。冷蔵庫に入れてからは固まってきた感じは無いので、お子様などの誤飲などが心配なければ、冷蔵庫保管をお勧めします。
〇最後に
靴底が思いっきり減った状態から補修するのは難しいです。早めに少しずつ補修する方が良いです。
変なところが極端に減るのは、歩き方が変か、靴のサイズがおかしいことが多いです。もちろん、怪我などが理由でそうなるのなら仕方ないですが、自覚が無い人は姿勢を正すとか、歩き方を改善する、靴のサイズを見直すなど、抜本的な改善をお勧めします。私が今回補修した部分が減るのは、靴のサイズが大きいからです。自分でも気づいています…
〇買い物かごの中身の評価
大雑把なお買い得度を評価する指標です。基準はこちらから。
お買い得度 ☆☆★★★
使い勝手 ☆☆☆★★
お勧め度
一般 ☆☆★★★
趣味人 ☆☆☆☆★
コメント
便利で、補修による費用対効果は高いのですが、普通に考えて面倒な作業でしょう。(私は好きですけど。)ですのでお買い得度は低めに☆2つ。汎用性は高いですが、なんでも直せるってわけでもないですし、衣服に付かないようになど、気を遣うポイントは多いので使い勝手☆3つどまり。
わざわざ修理する人は趣味人だよ!って思ったので一般向けには☆2つ。すぐに靴をすり減らす子供に、など考えると、案外使い道があるかも。
補修までしちゃう好きな人には、一度買ってみて!ってことで☆4つ。
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