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2017/04/02

実検するおじさん

標準マクロの使い勝手の良さに迫る[AF-S DX Micro NIKKOR 40mm f/2.8G]

 Nikon DXフォーマット(APS-C)用の標準マクロレンズであるAF-S DX Micro NIKKOR 40mm f/2.8Gを購入し、主力レンズのひとつとして運用しています。


 マクロレンズがどれぐらい寄れるのか?寄れるレンズがあると、どう良いのか?というのを実験します。結論だけ言うと寄れるレンズは1本ぐらいあった方が良いです、というお話です。

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〇標準マクロレンズってなに?


 簡単に言ってしまうと、マクロレンズとは『マクロ撮影ができるように、ぐぐっと近づけるレンズ』ということになります。

 では、標準マクロレンズとはどんなものを指すのでしょうか?これは画角や焦点距離のことも少しは分かってもらった方が良いですね。画角についてはこちらで、各焦点距離の写り方についてはこちらにて解説しています。

 標準マクロレンズも簡単に言い換えてしまうと、最初に述べたように『人間の見た感じに近い見え方(画角)で、どこまででも寄れるレンズ』になります。

 今回紹介しますAF-S DX Micro NIKKOR 40mm f/2.8Gは、焦点距離が40mmで、APS-Cに使用するとフルサイズ換算値60mmのマクロレンズです。つまり標準マクロレンズです。ニコンは伝統的にマイクロと表記しますが同じ意味です。

(どこまでの焦点距離が標準?という議論はありますが…)



〇標準マクロレンズの何が良いの?


 標準レンズは、人の見たままの感じに近い画角で撮影ができます。なので、被写体がアップになりすぎることもなく、広く撮れるわけでもなく、普通です。普通なので特殊な効果は期待できませんが、使い勝手が良いです。標準単焦点レンズ1本でお散歩ってのも、いろいろ工夫したりなんかして楽しいですよ。

 ではマクロレンズの良さとはなんでしょう?
 マクロレンズについて初心者に誤解されやすいのが『マクロレンズは接写専用なのでは?』とか『マクロレンズは、マクロ撮影しないので必要ないです』、『マクロレンズはまだ早いのでは?』という思い込みです。実にもったいない。

 マクロレンズは『どこまでも寄れるレンズ』であって、『遠くが撮れないレンズ』ではありません。(特殊なレンズは別ですが、そこには突撃しないでしょう…)

 マクロレンズではない非マクロレンズ、いわゆるズームレンズや単焦点レンズ(多くのマクロレンズも単焦点だからややこしいので、非マクロレンズで統一します)は、ある程度近い物に対してはピントが合わなくなってしまいます。つまり寄れないレンズと言えます。それなりに寄れるレンズも存在しますが、マクロレンズの方が圧倒的に寄れます

 一方、マクロレンズは、ものすごく近いものから無限遠にピントが合います。なので、撮りたいものをどの距離に置いても撮影することができることになります。



  これらの写真は、マクロレンズでなければ撮れないぐらいの寄りの写真~ぎりぎり非マクロレンズでも撮れるかな?ぐらいの距離感です。このように、被写体との距離をあまり意識せずにカメラを構えることができます。

 以上のように、ちょっとしたスナップ写真から、換算60mmという焦点距離を活かしたポートレート、このデザート美味しそうでかわいい!という場面でも、ぐぐーっと寄った写真まで、幅広く対応できます。


〇Micro NIKKOR 40mm f/2.8Gの寄れる限界


 ではどこまで寄れるのでしょうか?寄ってみます。



 これは標準的な腕時計です。丸いSに王冠が付いたマークにピントを合わせています。結構絞っていますが、ピントを合わせる位置が近いので、被写界深度が浅くなっています。
 実際は、もう数センチ寄れたみたいですが、撮影機材などの位置関係で、これ以上は追い込めませんでした。

 非マクロレンズでは、こういう訳にもいきません。AF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8Gは持っていませんが、ほとんど同じような倍率(おなじ大きさ)で撮影できるAF-S NIKKOR 50mm f/1.8Gを持っています。これが『もう、ちょぉぉぉぉっとなのにピントが合わない!寄れない!』ということがあります。



 これはAF-S NIKKOR 50mm f/1.8Gで撮影しました。

 大きさが全然違うでしょ!

 NikonのDXフォーマット(APS-C)で、一本目の単焦点にお勧めとして出てくるのはAF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8Gです。こちらの最大撮影倍率は0.16倍です。AF-S NIKKOR 50mm f/1.8Gは0.15倍です。ですので、上の写真よりもAF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8Gの方がほんの少し大きく写せますが、実用上はほとんど同じです。ちなみに焦点距離が違うので、ボケ具合は少し違いますし、描写性能も少し違います。

 一方、AF-S DX Micro NIKKOR 40mm f/2.8Gは最大撮影倍率1.0倍です。レベルが違います。マクロレンズだから当たり前か。

 ちなみに、最大撮影倍率とは、どれだけ被写体を大きく撮影できるかを表し、数字が大きい方が大きく写せます。焦点距離が違っても、数字が大きい方が大きく写せることが分かる便利な数字です。

話題に出している2本です。価格はリンク先からどうぞ。


マクロレンズは上のやつ。下の方が大きく見えますが、写真の都合です。


〇マクロレンズで遠景を撮ってみる



 あまり風景を撮らないので、こんな写真しかなくて申し訳ないですが、ピントもあうでしょ?という証拠みたいな写真です。一応、左下の電波塔(?)をよく見てもらうと、端っこにもかかわらず、解像しているのが分かります。

左下の切り出し。手持ち撮影です。
一脚でも使えば、もう少しよかったかも
いや、その前に、性能チェックなら真ん中で撮るべきですよね。

 とりあえず、マクロレンズは寄りから遠景まで撮れるんだね、ってことが分かっていただければ十分です。

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〇マクロレンズ=被写体との距離を選ばないレンズ


 ここまでの実験で言いたいのは、被写体との距離が問題になりませんよってことです。言い換えると、近くの物が撮れないという撮影の制約が1つ無くなります。1つ自由になります。

 すると『こんな風に撮ってみたい』というイメージを試してみることができるようになります。寄れないレンズだと『こんな風に撮りたい』をレンズが原因で実現できなかったりするんですよね。

 たしかに、AF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8Gなどは明るくて、絞りを開放にすれば背景をぼかしやすいです。しかし、使い勝手としては標準ズームレンズとあまり変わりません。
 単焦点レンズを使い慣れてくると分かりますが、絞りf/1.8で撮影するような場面はかなり限られます。私も、背景を大胆にぼかそうと考えてもf/3.6程度は絞って使っています。
(この辺りの話は、別記事で掘り下げたいと思います。)

 一方、マクロレンズは猛烈に寄ることができます。そうすると見えてくる世界も変わりますし、寄れることで選べる撮り方も増えるわけです。誤解を恐れず言い切ってしまうと、AF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8GよりもAF-S DX Micro NIKKOR 40mm f/2.8Gの方が撮れる写真の幅が広いです。

 撮れる写真の幅が広くイメージを試せるということは、撮影の幅が広まって、チャレンジの幅が広がることになります。イメージを実現することができるかもしれません。つまりは、思い通りの写真が撮れてうれしい、ということがあるかもしれません、ってことです。


〇買い物かごの中身の評価


大雑把なお買い得度を評価する指標です。基準はこちらから。

お買い得度 ☆☆☆☆☆
使い勝手  ☆☆☆☆☆
お勧め度
  一般  ☆☆☆☆★
  趣味人 ☆☆☆★★

コメント
 お買い得度は、海外のレビューサイトでの実測データを元にした評価は、コストパフォーマンスに非常に優れている(excellent)となっており、高得点を付けたいと考えました。ここで問題は、AF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8Gよりも5000円以上高価である点を、パフォーマンスでカバーできるか?なのですが、初心者では難しい『レンズの特性を考えながら被写体との距離を測る』という必要がなくなることは有用だと考えて星5つとしました。(少し高めに付けました。)

 同様の理由とポートレートから遠景まで使いやすいこと、小型軽量であることから使い勝手も5としました。今回はレビューしていませんが、ピント合わせも比較的速いことが使い勝手の高評価につながっています。

 お勧め度の一般ですが、初心者こそ標準マクロを使ってほしい、けど、3万越えの投資は大きいよね…ということを考慮して4止まり。
 趣味人向けは、写りの面ではトップクラスと謳われる60mmマクロや、その他の魅力的な単焦点との住み分けができるなら、買って損は無いですという意味で星3つです。


〇少しだけ注意点


 AF-S DX Micro NIKKOR 40mm f/2.8Gは標準、普通の見え方をします。なので、ギリギリまで寄る場合(時計の文字盤を拡大した写真など)、レンズや自分の影が写り込んでしまいがちです。ですので、小物をアップで撮るのが専門、という使い方には、換算60mmより長い(90mm以上?)のレンズの方が適しています。

 また、寄れるということはピントの調整幅が広いことを意味します。AF-S DX Micro NIKKOR 40mm f/2.8Gのピント合わせ用モータは比較的速い方ですが、超接近から無限遠まで走る距離が長いので、ピント合わせで行ったり来たりすると、多少時間を喰う場合があります。私は問題を感じませんが、情報としてお伝えしておきます。(速写性を求める人は、このレンズを買わないと思いますが…)

 最後に、写りの点で、標準的な単焦点レンズに比べて、やや離れた位置の物に対する解像度は低めとされています。ただ、ほとんど問題になりません。少なくとも自分は気にならないです。そこが気になりだしたら、広大で底のないレンズ沼への歩みの一歩とも言えます…


〇最後に


 今回は、AF-S DX Micro NIKKOR 40mm f/2.8Gの使い勝手に注目して、その便利さを紹介しました。

 はじめての単焦点レンズの購入を検討する人は、現状の写りに満足できず、どうしたら良い写真が撮れるのだろう?と悩んでいる人が多いかと思います。

 マクロレンズはマクロ撮影をしなくてはいけないレンズではありません。撮影距離の制約が無くなるレンズであると考えてみてくださいそうすれば撮影の幅が広がるのを感じることができると思います。


 もし、初めての単焦点レンズを悩まれているのでしたら、当ブログは標準マクロレンズであるAF-S DX Micro NIKKOR 40mm f/2.8Gをお勧めします。

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