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2018/11/03

実検するおじさん

16芯 二重銀メッキケーブル Yinyoo YYX4778[提供品レビュー]

16芯 銅素材2重銀メッキという構成のYinyoo YYX4778について、やや簡易的ながらレビューいたします。
TFZ SECRET GARDEN(レビュー準備中です)を買いまして、バランス化やケーブル交換での音質の変化にちょっと興味があるタイミングで、WTSUNオーディオ様(@Zhuo520X Amazonショップフロント)よりレビューの依頼をいただきましたのでお受けしました。

ケーブルの構成から高音域が派手になると思いきや、ボーカル域全体が持ち上がって、割と低い音域の低音が太くなり、シンバル等の高音域の表現に余裕が出るような印象となっています。


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〇はじめに


 以前、少し記事にしましたが、リケーブルに対してはあまり積極的ではなく、その理由は、ケーブルとのマッチングを考え始めると収拾がつかないとか、扱うイヤホンがそもそもケーブル着脱不可なものが多いとかそんな感じです。
 そんな中で、TFZ SECRET GARDEN(レビュー準備中です)を買いまして、現在メインで運用しているOPUS#1Sにバランスアウトが付いていることも相まって、何か試してみても面白そうだ(記事にはしないけど)という感じで考えておりました。

 そんなタイミングで、WTSUNオーディオ様(@Zhuo520X Amazonショップフロント)よりお声掛けをいただき、YYX4778のレビューを受けることにしました。

 そんなこんなで、他のケーブルとの比較などは出来ないのですが、いつもよりはちょっとラフに、どのように印象が変わったか、などをレビューしたいと思います。



〇Yinyoo YYX4778


 Yinyoo YYX4778は、16芯 銅素材2重銀メッキという構成です。価格は定価で7200円ほど。16芯にしては安価な部類になります。(最安のグレードではない) というのも、銀メッキが二重ということで工賃と材料費が掛かった線材のようです。私もきちんとリサーチしてきたわけではありませんが、1年ほど前では16芯となるともう少し高かったように思いますので、量産効果が出ているのでしょうか。(16芯が良い、という訳ではなくて、単純に工賃がかかるので高くなる、という意味です)
パッケージはイージーさん系列のケーブルではおなじみのパックです。Amazon倉庫から出荷される分は届くまで速いですし、Aliexpressでの購入との金額差も小さめ(セールとかで買うとAmazonの方が安かったり)なので、特に理由が無ければAmazonを利用する方が物流事情などを考えるとベターかなと思います。

非常に扱いやすい柔らかな仕上がりです。編みも丁寧ですね。
コネクタや分岐部分など良さそうな部品が使われており、少し前までの低価格ケーブルの(私の中の)印象とはかなり異なり、作りの良さを感じます。

 今回は2Pin 2.5mm 4極バランス仕様を購入しました。mmcx 4.4mm 3.5mmと各仕様が同一価格なのも分かりやすく選びやすいですね。

 2Pinは、ほんの少し緩いかなぁと思いますが、どちらかというとTFZの穴側が少し大きい気がします。EXCLUSIVE 5は純正ケーブルでもちょっと緩いのでそう判断しました。





〇音のざっくりとした印象


※留意点
買ったのは2.5mm4極バランス仕様ですが、検証は変換コネクタを介してアンバランスで行っています。(ノーマルケーブルとの比較のため) また、特に記載していない場合はSECRET GARDENとEX5の両方に共通した印象となります。


 ボーカル全域が持ち上がって、少し近づく印象。ボーカルのブレスノイズやリップノイズは増えたように感じる。定位はもしかしたら悪化しているかもしれないが、バラバラになるような悪い変化はなく、表現の厳密さを求めなければ問題にならないだろう。
 同様に、ボーカル鮮明さ(鋭さ)は少し収まって、ほんの少し柔らかめになる。

 シンバルのキツさやギターの鋭さが若干落ち付くように感じる。音量が大きめの場合はシンバルやかなり高い音の音量が増しているように感じる場合もある。なので、音量が増減するというよりも、高音域が飽和してしまってキツく感じていたのが、ケーブル交換によって表現に余裕が出たのかもしれない。

 低音の量は、かなり低い周波数を中心に増えている。ただし、ベースラインやバスドラのキレや締まりは少し柔らかくなる傾向がある。TFZ EX5特有の金属的な鳴り方やタイトさは少し収まり、響きやある種の緩さが少し付加される感じがある。

 リバーブやホールの残響は良く出るようになった感じがある。



〇こういうイヤホンに良いのでは?


 シンバル等にキツさや飽和感(潰れた感じ)がある場合は改善する可能性がある。低音域が少なめで高音域がキツめに感じていた場合は全体のバランスが向上すると予想される。

 ものすごく大雑把に言って、全体的に豪華な、とか、豊かな印象が付加されるので、硬く芯のある音を和らげたい場合にマッチするように感じる。



〇こういうのには合わないかも


 低音がガッツリ出るとか、高音を非常に鮮やかに、というのを求めると印象が異なりそう。タイトさやキレの良さは少し落ち着くので、そこを重視するなら避けた方が良さそう。
 もともと低音がシッカリと出て高音域が少なめな場合はマッチングが悪くなるかも。



〇そのほかの印象


 EDM等で、重低音が強く、クラップやシンバルで高音域も鋭いような場面で、EX5のノーマルケーブルでは低音域が飽和した感じになり、高音がキツく鋭くなりがちだったのだが、YYX4778では高音が無理なく出ているような印象となって聴き取りやすくなり、低音域の表現にも余裕が出て飽和感が薄れたように感じた。これはある意味で、分解能が上がったとかヘッドルームが広がったような効果に近いため、替えた方が望ましいと感じた。

 全体的に『聴きやすさ』や『耳当たりの優しさ』が向上する印象を受けた。(音量普通~小さめにおいて)

 自分はDAPやデスクトップでのHPA以外にも、iPadなどでも使用するのだが、駆動力不足に起因する高音域のギスギスした感じが穏やかになり、そういう意味でも使いやすさがあって、自分の使い方にマッチした。



〇最後に


 偶然ですが手持ちのイヤホンとの相性が良く、また自分の使い方にもマッチしました。比較対象が無いので評価が難しい所ですが、音の変化は有れど評価として悪化するようなポイントが無くてとても満足しています。

 一点、念押しですが、音量によって高音域の出方(印象)が違うように感じました。大雑把に言ってノーマルケーブルに比べて、音量大き目だと高音が強めに、普通から小さめだと少し穏やか(まろやか)になる印象です。

 価格は定価7200円の800円オフクーポン(2018年11月3日現在)で6400円程となります。もう少し割引がかかる時もあるようです。価格に対する満足感ですが、丁寧で部品の品質も高そうな仕上がりであり、ボーカル域の明瞭さを維持しつつバランスがちょっと変わるという傾向なので、選択肢としては十分にありなのではないか?と感じました。


 今回はWTSUNオーディオ様(@Zhuo520X Amazonショップフロント)からの提供品のレビューとなります。


↑使用した変換コネクタ なかなか良いです。

 以上はTFZ SECRET GARDENおよびEXCLUSIVE 5において検討した結果であり、イヤホンとのマッチングによって印象が変わる可能性が高いので、その点はご了承ください。今回は手持ちの都合上、1DD機のみの比較になりました。多BA機では印象が大きく変わる可能性があります。