今回は、マニュアルトランスミッション車のトランスミッションオイルについてです。このオイルは機械の寿命などの面から見ると、ぶっちゃけ交換の必要性は薄いのですが、シフトチェンジのタッチとかゴリ感とか、そういうのに関わってくる部分で、そういう微妙な操作感を楽しむためにMT車に乗っているのなら、こだわるべきじゃない?というのが持論です。
YACCOのBVX R200に交換してみて、そこそこ印象が良かったので少し書き残しておきます。
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〇ZC32Sのトランスミッションオイル
ZC32SのMT車は、トランスミッションオイルの指定が、75W-80(GL-4)となっています。今回は、指定通りの粘度であるYACCO BVX R200を選びました。必要量は1.8Lです。トランスミッション側の注入口を開けるのには六角レンチが必要なので注意が必要です。
〇YACCO BVX R200について
YACCOはフランス系の会社で、日本では万和商事が扱っています。エンジンオイルに使ったMEISTERを取り扱う(製造する)会社ですね。(MEISTER 800MX 0W-20のレビュー) YACCOはなかなか評判の良いブランドだそうですが、日本国内では価格が高く(ちょっと内外価格差が大きい)、手が出にくいのが辛い所。
で、このBVX R200は鉱物油で75W-80という粘度を持つオイルとなります。75W-80というのは、ギヤオイルとしては柔らかい部類になります。ただ、最近のFF車ではこのような指定の車が多いですね。
ZC32Sのノーマル車はビスカス式デフで、LSDなどと違ってオイルの粘度はあまり重要ではありません。ですので、変速機とギヤチェンジのフィーリングに注目したオイル選択となります。
大雑把にいうと、やや硬めの方がシフトフィーリングが良いとか、高負荷時に硬めじゃないとギヤが入らなくなるなど言われており、それはそれで正しいと思います。ただ、前回、車屋さんが入れてくれたオイルがかなり硬め(たぶん75W-120とか)で、冬場に入りにくいったらありゃしない、という問題が出たので、寒くなる前に、とりあえず指定粘度にしようと考えた次第です。
〇YACCO BVX R200に交換してみた
面倒だったので、持ち込み歓迎(というか持ち込み品を交換するのが主な仕事)なショップで交換してもらいました。
こういうお店があると大変助かりますね…。
〇交換して乗ってみた感想
厳密な比較は不可能だと思うので、大雑把な印象を書き連ねますので、そこから『そうなのかもしれない』程度に思っていただけると助かります。これまで使っていた何某かのオイルとの比較になります…。
回転数が結構合っている時はあまり差を感じないです。グッと機械的な抵抗があって、スコンと入る印象です。
回転数がちょっと合っていない時の入りがスムースになったように感じます。言い方を変えると、ちょっとシフトチェンジが上手くなったような感じ。特に、停止直前で再加速みたいな時に、回転数が合っていないとゴリッと入れにくいですが、ほんの少し入りやすくなった印象です。
ギヤの抜けは軽くなったように感じます。入れる方よりも抜く方が変わった感じがあるかも。
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〇最後に
少なくとも、現状で悪化した部分は無く、替えて良かったという納得感はあります。ただ…う~ん、粘度を変えたことによる効果なだけの気もする。
このオイルが良いかどうかはさておき、サーキットで走るわけでもないのに『硬い方が良いよ』みたいな話に流されてしまうより、ちょっと良い指定粘度のオイルの方が良い結果が得られるのではないかな?と思います。
こればっかりは長期間使用してみるしかないですね。2Lで5421円ですから、1Lあたり2700円ぐらい。そうなると、モチュールやトタルあたりと同等という価格で、めちゃ高いという訳ではない価格帯になります。そのあたりのブランドはちょっとなーとか思う方は、一度YACCOのBVX R200をご検討ください。私は、このオイルは嫌いではないです。