そんななかでWooEasyEarphonesさん(Amazonストアフロント:WTSUN)からレビュー依頼をいただきました。K'S 64ohmです。って、イヤホンの名前って何になるんですかね?(苦笑)
形状は、いわゆる一般的なインナーイヤーです。後で書きますが、スポンジフィルタ無しは音が漏れて伝わってこない感じでしたが、有りでは音がしっかりと伝わってくるようになって、中低音の密度が増します。ドーナツ型フィルターだと、音抜けの良さと中低音の密度が両立されて好みですので、弊ブログではドーナツ型フィルタ有りを推奨します。
ギターの太く力強い感じとキレが両立出来ていて、例えば、レスポールっぽい音との相性が良く感じます。それでは詳しく見てゆきましょう。
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〇無理矢理一言雑感
中低音から低音にかけてしっかりと出て、ギターのキレも両立できた低価格帯で良質なインナーイヤー
〇K'S 64ohmとは
K'Sはインナーイヤーを発売しているメーカで、インピーダンス違いがいくつかラインナップされています。今回の64ohmは文字通り64Ωで、すこし音量が取りにくい部類になりますが、インナーイヤーは音漏れしやすいので、実使用に置いてはそこまで問題になりにくいかもしれません。
付属品はケースとスポンジフィルター。安いイヤホンなので、ケースが付いてくるのはお得感が高まります。スポンジフィルターは4種類付属します。色違い3種類(音の違いは確認できていません!ごめんなさい!)とドーナツ型のフィルターです。先にも書きましたが、個人的にはドーナツ型のフィルターの着用をおすすめしたいです。
ケーブルの質はやや太めながら取り回しは悪くない感じ。復元力のあるタイプの質。タッチノイズはやや気になるかなぁと。(特にひどくはないです)
〇K'S 64ohmレビュー
紹介する商品はWooeasyEarphonesさんからサンプル提供いただきました。
Aliexpress WooeasyEarphonesではこちら。
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■全体の印象
以下はドーナツ型のスポンジフィルタを着用した状態でレビューしています!ご注意ください!
中低音あたりをピークとしたカマボコ。中高音(女性ボーカル)からシンバルも出ているし、高音域のキレが必要なギターのディストーションの感じも出ているのでドンシャリと悩んだが、中低音域の厚さが特徴的と感じたためこう示した。
ボーカルは少しやわらかい感じもするが明瞭さがあり、分離が良いので埋もれてしまう感じも無くて良い。ギターを中低音域の厚みを持たせながらキレ良く表現する感じは良く、ロックやパンクなどとの相性が良いと感じることが多い。
■各音域の印象
ベースラインが明瞭でバスドラのアタックも良く出る。カナル型のような圧迫感のある重低音は無いのだが、中低音域から低音域まで素直に出ている感じは良い。締まりやキレはそこそこで、ぼやけた感じも気にならない。ダンスミュージックなどのキレのある低音などもしっかり追従している感じ。カナル型っぽさがあって、インナーイヤーに馴染みのない人も使いやすいのでは?と感じた。(フィルタなしでは音が抜けていってスカスカした感じがあるが、フィルタを付けるとしっかりと伝わってきて、カナル型っぽさがプラスされて、上記のような印象となる。)
スネアやタムのアタックは明瞭。ベースの明瞭さもあって、楽曲全体の力強さとかノリの良さが出ている。シンバルは必要十分出ていて、楽曲の派手さを演出するのに一役買っている。シンバルは細かな表現や前面に主張してくる感じはないが埋もれてしまわない程度のバランス。(やや弱めのバランスなので、元々弱めのバランスの楽曲ではかなり弱く感じてしまうかもしれない。)サスティーンは中庸。
ボーカルは男女問わず明瞭。どちらかというと柔らかめとか暖かい表現で、輪郭が少し甘めな表現だが、全体的に分離が良くて明瞭に聴こえてくるし、表現もこの価格であればなかなか上手いと評価してよい。(インナーイヤー特有と私が思っている)耳の中で反射したようなちょっとクセのある感じは少しある。息の音やリップノイズは多少鳴らす。サ行やパ行の刺さりは気にならない。
エレキギターは太く力強い感じが付加され、ディストーションのエッジ感が出てかなり上手い。ストラトのこまやかなカッティングなどは少し丸まる感じもあるが、そういう方向性でなければ上手くこなす。言い換えれば、現行FenderアンプよりTweed時代、テレキャスよりレスポールとイメージすれば分かりやすい。ギターの音抜けの良さやキレの感じ、空間系エフェクターとの相性の良さがあって、この価格帯において、この点を支持して積極的に選択したいと思えるほど。
大雑把な聴こえ方は普通はボーカルが強いことを念頭に置いてもらって、
ボーカル≧ギター>ベース≧ピアノ≧バスドラ>シンバル
ボーカルやギターを中心にした音作りに、しっかりとした土台ととしてのベースが存在感をみせる感じ。
■その他聴こえ方
録音の粗は特に気にならず、古い音源とも相性がそこそこ良い。中低音がしっかり出た感じで、ノリ良く鳴らすキャラのため、良い意味でローファイな雰囲気があって、これが楽しめるかどうかが、好みが分かれるポイントになりそう。ローファイといっても、ボーカルが埋もれてしまうようなことも無いので合う人も多いと思う。
サックスやトランペットは、その楽器らしい音を鳴らすが、響きは少な目でやや細い感じ。表現は悪くない。ピアノはもう少しアタックが出るか響きが出るかした方が好ましいと感じる。(が、価格比でこれだけなら十分とも言える)
空間的な広がりもそこそこ出る。音量は少し取りにくいが、ギリギリで取りやすいレベルと判定できる範囲。ただ、出力の取れる環境の方が表現などの面で有利である可能性が高い。
■お勧めできる人
全体的な音の厚みとか豊かさを重視する人で、安価にインナーイヤーを試してみたい人。エレキギターの表現にこだわりがある人。インナーイヤーの着け心地は好きでもスカスカした感じは避けたい人。
低音の量と表現の上手さ、中高音のキレの良さ、ボーカルの明瞭さなどを活かして、ダンスミュージックを中心とした打ち込み系などもなかなか良い。ゲーム用としても長時間使用でも耳内の蒸れが気になりにくく、値段も安いので試してみる価値がある。
■お勧めできない人
低音の圧迫感がでる程の力強さを求める人。シンバル等の細く鋭い表現を求める人。ボーカルの近さを求める人。
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■雑感
ちょっと褒め過ぎたかと思うが、細かく検証しても特に粗も無く、良い印象が崩れなかった。繰り返しになってしまうが、カナル型に慣れた人でも馴染みやすい音だろう。
先日紹介したYINYOO TANKの方が良い物であるが、インナーイヤーを試したことがない人に気軽に試してもらうにはやや高い。(価格比では十分に価値があると思うのだが…) その点、K'S 64ohmは2000円を切っており、勧めやすいとも思う。ちなみに、YINYOO TANKの方が繊細な感じで、K'S 64ohmの方が中低音の厚さがありノリが良い感じ。好みにもよるが、定位の良さなどを考えて、価格なりにTANKの方がポテンシャルの高さを感じる。
これまでいくつか試してきたインナーイヤーにおいて、費用対効果だけで見れば満足度が一番高いように思える1本で、インナーイヤーファンは試してみる価値がある。
☆Venture Electronics(VE)のMONKとの比較短評
Aliexpressのページにも書かれているが、VEのMONKあたりとライバル関係にあり、かなり意識しているよう。ちょっとした試聴程度で申し訳ないが、印象を比較しておくと、VEのMONKが中高音の良さが特徴であるのに対し、K'S 64ohmは中低音の厚さを持っていて中高音のキレも残している点が特徴だ。MONKは価格比で良い物ではあるが、価格なりの表現の荒さやキツさがあったので、ほんの5ドル程度アップチャージしてこちらを選んだ方が、ポテンシャル的にも良い物が得られるのでは?と思う。
好みはあるので断言するのは難しいが、低音~中低音の豊かなタイプが多いカナル型に慣れた人なら、K'S 64ohmの方が馴染みやすく良いのではないか?と思う。
また、2017年10月現在では、日本に置いてVEのイヤホンの入手性が悪く、買えても高価である場合が多いため、WTSUNにて安価に安定して供給してくれているK'Sの方がお勧めしやすいという側面もある。
〇買い物かごの中身の評価
大雑把なお買い得度を評価する指標です。基準はこちらから。
お買い得度 ☆☆☆☆★
使い勝手 ☆☆☆★★
お勧め度
一般 ☆☆★★★
趣味人 ☆☆☆☆★
コメント
お買い得度は1600円で購入したとして判定。このイヤホン特有の特徴があって、競争力があり、お買い得度を高めに評価したいと思った。現在の日本国内ではライバルが少なく、その中で買いやすい価格で使いやすい音が出ており☆4つとした。使い勝手は、軽量で幅広いジャンルとマッチすると感じるし、軽量で装着感も良くて☆4つにしようと思ったが、タッチノイズや(仕方ないとはいえ)音漏れの点で☆3つ止まりとした。
一般向けには、あまりこだわらないけどインナーイヤーが良い、という人ってそんなに多くないだろう、と思うし、すべてのイヤホンからこれを選ぶかと考えると、難しいと考えて☆2つ。インナーイヤーで選択する、と絞ってしまえる趣味人には、この価格では十分に競争力があって勧めやすいので☆4つ。
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(今回はサンプル提供をいただきました)
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