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2017/07/02

実検するおじさん

【レビュー】NUARL NX110Aは音場の広さとボーカルの充実感が良い

最近立ち上げられたNUARLより、この価格帯では中音域が豊かで、空間表現が上手いイヤホンが発売になりました。
NUARL NX110Aです。

ポップスやロックも上手いですが、空間的な広がりや楽器の響きを重視したいクラシックやジャズなどは、この価格帯で高いレベルの能力を持っています。

では詳しく見てゆきましょう。

※追記
2017年8月11日現在、Amazonにてセール中のようです。
お買い得情報まとめ



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レビューに関する決め事はこちら


〇無理矢理一言雑感


この価格帯では少ない、ボーカルと空間表現が上手い技巧派


〇NUARL NX110Aを買ったきっかけ


 大阪のポタフェスではNX110Aは試作段階だったのですが、ベースとなったイヤホンが良かったと感想を書かれている人がいて、私も試しましたところ、これは良い物ができそう!と感じ、購入しました。NUARLから2017年6月9日にNX110Aが、ほぼ同時にNX01Aが発売となっており、実売4000円程度のNX110Aを選択しました。


〇NUARL NX110Aについて


 NUARLは2016年に立ち上げられたブランドで、MTI株式会社が運営しているようです。ブランド自体は新しいですが、オーディオ関連の製品をリリースしているメーカですので、完全な新規参入ではないようです。NUARLブランドは、比較的安価な価格帯のラインナップで、商品品質、音質ともに良心的な価格設定だと思います。
 スペックだけ見ると帯域が5〜70,000Hzのハイレゾ対応となっており、ハイレゾ対応に良いイメージを持っていない人からすると身構えるような数字ですが(苦笑)、かなり自然で、痛さは無いですよ。この辺りは後に解説します。

 個人的に、パッケージデザイン、イヤホンの色の選び方やデザインが渋く控えめながら、主張があって好みですね。
 ケーブルは中空線とよばれる、中に空気が入っているケーブルで、タッチノイズを減らす効果があるとのこと。実際、使っていてもタッチノイズが気にならず、効果がある模様。


〇NX110Aのレビュー


今回取り上げているのはこちら。価格はリンク先からどうぞ。


■全体の印象

 低音が強めのフラット系。平らな部分が広く、低音域が持ち上がっており、ゆるやかなカマボコとも言える。低音が強めの割にボーカル域がしっかり主張する。重低音と超高音は変に潰れず再生されているが量自体は控えめで、なだらかに落ちてゆく感じ。中低音域以上に特性上の大きな凹凸が無いようで、聴感上のクセは少ない。また音抜けも良い。
 低音の印象が強いが全域が明瞭で分離も良く、中低音から中高音が明瞭ボーカルはクリアかつ繊細さや生っぽさが良い。楽器の響きやホールの残響感の表現が上手く、音の定位も良い。ボーカル域を中心としてバランス良く配置された感じで、飛び出したところが無い。ボーカルを前面に、他をそれよりもやや後ろに配置したようなバランスとなって、個人的に非常に好ましい。音量は取りやすい。


■各音域の印象

 ベース、バスドラのアタックは中庸かやや明瞭。パッと聴いた感じでは締まりやキレもそこそこなのだが、音源によっては締まりやキレのある音を鳴らす。他の音域にも言えることだが、同価格帯の他のイヤホンよりも音源の特徴が良く出るように思う。重低音は鳴っているが量は多くない。中低音から低音にかけて盛り上がっていて低音による迫力を出している。

 シンバルは明瞭でつぶれた感じがない。超高音に向けてなだらかに落ちてゆく。量自体は中庸か少なめで刺さりもない。サスティーンは中庸からやや長め。細かな表現も鳴らし、分解能も良いように思うが強く鳴らない。そのため、分解能が実際よりも低めに感じやすい(細かな表現が目立ちにくい)ようにも思う。

 低音は強いが分離が良く、特にドラムの音のまとまりが良い。たまに、シンバルがやたら近いイヤホンがあるが、NX1100Aは、タムやスネア、シンバル等々、ドラムセットが一か所にまとまっているような鳴り方をする

 ボーカルは明瞭。息の音やリップノイズ、擦れは鳴らし、これらが生っぽさを演出している。表現もうまく、音域のバランス的に楽曲のなかで主張するので、試聴にてボーカルの表現が気に入ったのなら買って損はない。
 一方で、女性ボーカルが少し柔らかいように聴こえる時がある。しかし、中低音から中高音(男性ボーカルの領域から女性ボーカルの領域)が良く出ているためと予想しており、ボーカルがクリアな音源で他のイヤホンと比較してクリアだと判定した。音の分離の良さや定位の良さからか、コーラスなどでそれぞれの立ち位置の違いを感じる時があり、ポテンシャルの高さを感じる。

 ピアノは明瞭で、響き、クリアさがあり上手い。アタックはやや柔らかい。どちらかというと、軽やかな感じより、しっとりとか重厚感があるピアノの雰囲気の方が似合う

 バイオリンは音抜けが良く、響きが豊かで、空間的な広がりがあり良い。ザリッとした成分は出すが少な目で、やや滑らかな方向。チェロなどのもう少し低い音域を出す楽器は、力強さと響きの豊かさがあり良い。クラシックギターも同様で、響きと低音側の太さが出ていて良く音抜けも良い。一方で、バイオリンもギターも共通する点だが、キツさや刺さりが無く、高音のキレもやや弱めなので、それらに起因する緊張感というか神経質な感じが抑えられるので、そのあたりを求めると物足りないかもしれない。

 エレキギターは、ディストーションはやや柔らかく、きめが細かい歪みのほうが上手く、荒々しい歪みの感じは控えめ。中音域の豊かさがありキレや鋭さは控えめで、ややダークな印象。

大雑把な聴こえ方は普通はボーカルが強いことを念頭に置いてもらって、
ボーカル≧ベース&バスドラ≧ピアノ&ギター>シンバル
しかし、特に大きな差もなく、大小はほとんど気にしなくてよい。


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■その他聴こえ方

 ホールの反響は鳴らし、空間的な広がりの表現が上手い。ホールでのライブ録音のような音源でこの利点が活きる。普段、定位についてはあまり言及しないのだが、NX110Aはこの価格帯において、定位が良く空間の表現が上手いと感じる。例えば、他のイヤホンだと、ピアノの高音部だけ近いとか、シンバルだけ近いとか感じる時があるが、NX110Aの場合は、ドラムはドラムの位置、ピアノはピアノの位置と、楽器によって集まっている感じがするし、楽器ごとの立ち位置が分かれているように感じる。先に書いた、コーラスの立ち位置の違いを感じるのも同様。

 打ち込み系の表現はやや上手いと評価するが、キレや締まりを上乗せするわけではないので、音源による差や要求する度合いによって評価は分かれそう。

 映画などの鑑賞ではアクションシーンでの迫力があり、セリフもフラットな特性で違和感もなく、刺さりもないため適する。英語のリスニングなどにも良い。ソースの粗は、どちらかというと分かりにくい方。サーというノイズは多少鳴らす。

 音量は取りやすく、大音量でも破たんする感じが少ない。また、小音量時とほどほどの音量の時と印象の差が少なく好印象。(大音量でもあまり変わらないが、さすがに差が無いとは言えないので、控えめに評価。)


■お勧めできる人
 
 ボーカル域や、それに近い領域の楽器を重視する人へ。守備範囲が広く、苦手も少ないが、どの音源もあくまでもボーカル域が中心なのは変わらないため、ここを重視する人には満足度が高いだろう。この価格帯では女性ボーカルの生っぽさと男性ボーカルの力強さが両立出来ていて試す価値がある。
 空間的な広がりがあるため、クラシックやジャズへの適性も高い。


■お勧めできない人

 中高音から高音にかけての鋭さやキレ、すっきりした表現を重視すると物足りないか。そこまで高音好きでなくても、キレがあり乾いたギターを好んでいるとすると、物足りなさに繋がったりする傾向。また、近くでガンガン鳴らす迫力は控えめなので、これを求める人。


■雑感

 しばらく使いながら、ちまちまとレビューを書くにつれて、良さが分かってきたイヤホン。本文中で矛盾した内容があったり長くなったりしたが、苦悩しながら書いたのを理解してほしい(苦笑)。というのも、初見でボーカルがやや曇っているかな?と思っていたら、しっかりとクリアさがあるなぁと感心したり、全体的に柔らかく低音の締まりも弱いかな?と思っていたら、締まりのある音源ではキッチリと締まった音を鳴らして感心したりと…
 低音が豊かだし、録音の粗が目立つタイプではないので適切な表現かは悩むが、クセの少なさがモニター的というか、音場の広さと定位の良さがスピーカー的な要素を少し感じる。楽器毎に位置がまとまってる感じが貴重と思い、存在価値があると評価する。中音域が充実した感じが、リッチとか濃厚な印象がある。
 
 ただ、リッチな印象を柔らかいと取るかが好みの差が出そうで、すっきりとした表現を好むなら合わないかもしれない。


〇買い物かごの中身の評価



大雑把なお買い得度を評価する指標です。基準はこちらから。

お買い得度 ☆☆☆☆★
使い勝手  ☆☆☆☆★
お勧め度
  一般  ☆☆☆☆★
  趣味人 ☆☆☆☆★

コメント
 お買い得度は4000円購入時で判定。音質、作り、デザインなどと価格とのバランスが良く取れており、十分に価格に見合う価値があり☆4つ。空間表現の上手さを高く評価するなら☆5つ付けて良い。低音の強さを好まないなら☆3になるかもしれない。使い勝手は、タッチノイズの少なさが高評価で、その他は使い勝手の良い普通のイヤホン。動画鑑賞や英語リスニングなどにも適し、作りも良いので減点要素もなく☆4つ。
 一般向けは、ボーカルものへの適応の高さと空間表現を評価して☆4つ。個人的には、それらを高評価して☆5つにするか悩んだが、空間表現をイヤホン初心者で重要視する人が多いか?と悩み☆4つ止まり。クラシックやジャズを好むなら☆5つ。
 趣味人には、低価格帯の底力を感じてほしいなぁという思いと、DDの自然な鳴りが好きで、より高価格なイヤホンを使用している人のサブとして、定位の良さや空間表現が気に入ってもらえるのではないか?と考えて☆4つ。

 多少の好き嫌いはあるにしても、総合力としては高い物をもった良心的なイヤホンだなと思います。って、E2000でも同じようなことを書いたので、どう差をつけて表現しようか悩んだ挙句、レビュー投稿が遅れたという裏話もあります…



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2017年8月11日現在、Amazonにてセール中のようです。
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