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2018/12/03

実検するおじさん

オフィスチェアとゲーミングチェアを試して比較しました[合う?合わない?]

現在、住環境の見直しを進めておりまして、そろそろ安い椅子にちょっと良いクッションでごまかすのは辞めて、良い椅子を買おうかと検討中です。
というわけで、最近かなり注目度が高まっているゲーミングチェアと、長時間の事務仕事をターゲットとした高品質なオフィスチェアを試して(試座して)比較してきました。

ゲーミングチェアとは、メーカーが『これはゲーミングチェアです』と言えばそうなるわけですが、一般的なオフィスチェアと座り心地や使い方の方向性が異なるように感じましたので今回記事にしてみました。

参考になれば幸いです。


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〇はじめに


 結論を先に書きますと、有名どころのオフィスチェアとゲーミングチェアについて、かなりの種類に試座してみましたが、私にはゲーミングチェアは合わずに、オフィスチェア(正確にはオフィスチェアで有名なエルゴヒューマン)がベストマッチするように感じました。

 ここで重要なのは、私の姿勢や使い方に合うと感じたのがオフィスチェアの方だったという点です。この記事では、ここをさらに掘り下げて、どういう座り方・使い方をする人は、どちらのタイプのチェアが合うのか?という点を検討してみましょう、というのが趣旨です。



〇ゲーミングチェアって何?


 ゲーミングチェアとはそもそも何でしょう? 最初に書きましたが、メーカーがゲーミングチェアであると宣言するとその椅子はゲーミングチェアとなります。形状に共通した特徴があるとはいえ、機能自体はオフィスチェアとさほど差はありません。

 で、ゲーミングチェアの特徴は形状です。商品を見ると分かりますが、車のスポーツシートのような形状をしています。レーシングのイメージを打ち出していますが、実際のところは作りの面から見てもスポーツシートに近いです。



↑RECAROのSR-6と見比べると、なんとなく共通点が見えます。

 レーシングシートのサイドサポートは強烈な横Gを受けても身体が動かないように固定するためと、車体の動きや細かな振動を伝えて感じ取れるようにするための物です。(昔、バケットシートを使っていたので体験談です)

 一方、ゲーミングチェアでは横Gは受けません。では何のためのサポートでしょうか? それは、身体をシート面に預けるだけで、身体はゲーム時の正しい姿勢にキープされるため必要な力を最小限にでき、長時間のゲームでの疲労を低減するのが目的です。ここ、ちょっとポイントです。

 この座り方の差が、(高性能な)オフィスチェアとゲーミングチェアのどちらを選ぶ方が良いかという点に繋がると感じました。ではその違いを探ってゆきます。



〇私にはゲーミングチェアが合わない理由


 私は椅子に浅めに腰かけて、背もたれには触れる程度、という座り方が多いです。なので椅子の位置はデスクからちょっと遠め。特に肩は背もたれから離れるという座り方になります。このまま姿勢良く座れればよいですが、どうしても猫背気味になります…。

 ゲーミングチェアのシート面に身体を預けて座ると、ほんの少しのけ反る(角度が90°以上)ような姿勢となります。ゲーミングチェアで私の普段の姿勢で座るとシートバックと背中が接さず肩はサポートが効きません。これだと私がゲーミングチェアを買う理由が薄い…。

 そこまで分かった状態で、試座してみて『欲しい!』と感じたのがオフィスチェアで評価の高いエルゴヒューマンプロでした。


 このポイントは、腰椎(腰骨の上ぐらい)に当たるクッション(ランバーサポート)が付いている点です。ゲーミングチェアにもクッションが付いていますが、エルゴヒューマンプロはランバーサポートの位置と大きさ、硬さ、押し付ける力が絶妙です。これに座りますと、先の『浅めに姿勢よく座りたい』という要望に合うように、背骨(腰椎)をクッと支えてくれます。グッと押し出すわけではなく、支える程度です。ここ重要です。この力加減が絶妙なのです。

 そう考えますと『私が作業用の椅子として必要なのは、全身を固定するサポートではなく、姿勢よく座るのを補助してくれる椅子である』と分かりました。これが『私にはゲーミングチェアは合わない』と判断した理由です。

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〇ゲーミングチェアの良い点


 以上の内容ですと『ゲーミングチェアは悪い物』と伝わってしまうかもしれませんが、そうは思いません。ゲーミングチェアにはゲーミングチェアの良い点があります。具体的にはこんな感じ。

・姿勢の矯正力が強い
・身体を預けても作業姿勢を維持できる
・リクライニングが深い
・比較的安く高耐荷重モデルを買える

 リクライニングですが、オフィスチェアでもリクライニング角度が深いモデルはありますが、多くのゲーミングチェアは『椅子の上で寝れる』点をポイントとするほど、リクライニングが深いモデルが多いです。
 私のように体重が重い(90kg以上)と、安価なオフィスチェアの耐荷重(90kgが多い)では不足です。ゲーミングチェアは5万円台で耐荷重120kg~150kgが選べ、この点は有利です。



〇ゲーミングチェアとオフィスチェアのどちらが合うか?


 私が試座して感じた差から、それぞれに合うであろう人を考察します。オフィスチェアと言ってもかなり物のレベルや形状に差があるので一概には言えませんが、5万円以上10万円クラスの物であれば、共通する点が多く感じました。


★ゲーミングチェアが合う人
・シートに体を預けたい人
・マウスやキーボードを出来るだけ近づける人
・椅子の上でくつろぐ点を重視する人

★エルゴヒューマン等のオフィスチェアが合う人
・やや前傾で座る人
・やや浅めに座る人
・背筋を立てて座りたい人

 オフィスチェアの多くは深く座るのにも、もちろん対応します。と同時に、良質なオフィスチェアは浅めや少し前傾で座るのにも対応してくれます。この点は設計思想の差を感じます。また、オフィスチェアもくつろげない訳ではありませんが、オフィスチェアの名品であるアーロンチェアにヘッドレストが無いことから分かるように、椅子の上で休息することの優先度は低いように感じます。



〇ゲーミングチェアの品質は?


 今回の試座で、ゲーミングチェアの上位モデルと高価なオフィスチェアを比較すると、ゲーミングチェアが品質面で見劣りする感じはありました。ただし、高価なオフィスチェアはゲーミングチェアの2倍以上するので当然です。具体的には、背もたれの動きが滑らかでなかったり、アームレストの遊びが大きかったり、その他細かな点です。

 ゲーミングチェアが注目され重視され始めたのは、eスポーツへの注目度が高まってきた、ここ数年の間だと私は感じています。ですので、ゲーミングチェアは現在発展の真っただ中で、どんどん改良が進んでいるジャンルだと感じます。現在は5万円程度が最上級となっていますが、数年内には10万円クラスが登場したり、老舗チェアメーカとのコラボ品が発売されたりするのではないでしょうか? そうしますと、この辺りの品質の差は埋まってゆくものだと私は考えています

※ちなみに
 5万円クラスのオフィスチェアと比べると、ゲーミングチェアはシート部分にコストを掛けている分、その他の部分はオフィスチェアに見劣りする部分もあります。また、オフィスチェアメーカの方が数が売れるのでコスト面で有利そうです。ただし、シート部分の作りの良さはゲーミングチェアの方が良いように感じますので、ここだけを見ればかなりお得感があります。



〇最後に


 今回私は試してみて、ゲーミングチェアは合わず、エルゴヒューマンが魅力的だと感じました。ただしこれは、私の使い方にマッチする方を選ぶという結果であって、ゲーミングチェアの方がマッチする人も多いと思います。

 私の考える『合う人』と比較いただき、より良い作業環境の構築に繋がれば幸いです。

↑購入するつもりですが、いくつかモデル+オプションがあるのでその点を検討中です。

↑こちらも試しました。格好良いことと、身体を預けた時のフィット感はこの価格のオフィスチェアではなかなか味わえません。ゲーミングチェアを選ぶなら候補に入れたい。