そんなこんなで、なんだか不完全燃焼になってしまいまして、前々から気になっていたシビックハッチバックに試乗してきました。(こういう時に自動車ディーラーが立ち並ぶ地区は便利だ)
先日の記事でも述べましたが、現在の私の心境としましては、ZC32Sスイフトスポーツから車を買い替えるとすると、新型ZC33Sスイフトスポーツか、カローラスポーツか、シビックハッチバックか、と考えていた中で、カローラスポーツは物足りなくなってしまった、という状況です。
で、シビックハッチバックに試乗すると『そうそう、これぐらいトルク無いとねぇ!』という感じで楽しく乗れて、現在所有しているスイスポからサイズアップで利便性も快適性も向上する、という青写真が描けました。
そんなシビックハッチバックについて試乗の印象を書き残しておきます。
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〇はじめに
私は内外装の高級感とかは求めていなくて、ホイールサイズの大きなタイヤも低速域の街乗りでは硬くなるから(見た目よりも)バランスが重要、などと考えているタイプです。なので、細かなグレードによるオプションの違いはあまり関心が無く、乗っていて楽しいグレードを選びたい、と考えています。
というわけで、以下のインプレッションは、試乗した印象に絞って書いてゆきますので、こまかなグレードによる違いは公式などをご覧ください。
また、以前からこのような試乗記事を書いています。
・新型ZC33Sスイフトスポーツに試乗した話
・BMW 118d 220i 320dに試乗した話
・カローラスポーツに試乗した話
※追記
スイスポ、カローラスポーツ、シビックハッチバックを比較して検討してみた話を記事にしました。超私的な検討結果です。
〇ざっくりと感想を
ゆとりのあるエンジントルクと、しっかりとした足回りで、Cセグハッチバックとしてはアグレッシブな設定であり、運転が楽しめそう。
〇シビックハッチバックについて少し詳しく
シビックハッチバックが日本で発売されるにあたり、ホンダは欧州で販売している車両をそのまま日本に導入した経緯となります。その際に、1.5Lターボに絞り導入されることとなり、欧州では設定のある1.0Lターボは未導入となりました。
双子としてシビックセダンも用意されています。(この記事を書くまで知らなかったのですが)ハッチバックとセダンは共に1.5Lターボを搭載しますがチューニングの異なるエンジンであり、ハッチバックの方がやや力強いエンジンとなっています。
ということで、私好みなキビキビとした走りにマッチしそうなシビックハッチに試乗することができた、と言えます。
〇シビックハッチバック 外観とシートポジション
カタログやウェブサイトを見たとおり、かなりアグレッシブなデザインです。と言えば良く聞こえますが、かなりクセが強く、好き嫌いはバッサリと分かれそうですね。
私が雰囲気が似ているなと思ったのがG-SHOCKです。G-SHOCKは直線を多用して押し出しが強く、強さとかタフさを全面に打ち出しています。そういう、強い個性を大切にしてきたからこそ現在のG-SHOCKのブランド力があるので、ホンダもヘタに迷走するぐらいなら、このまま推し進めた方が良いかな?と感じました。
実車を見ますと、カタログや画面を通して見るよりもよっぽど良いです。想像していたよりも低くワイドで力強い感じで、なかなか格好良いです。こればっかりは私の感想で判断せずに、ぜひ実車を見ていただきたいところ。
シートポジションは割と低めで良い感じです。シートの高さが低く、シートバックを寝かせめでピッタリとハマるようなポジションになっています。詳しくは比較記事に書きますが、カローラスポーツよりも起き気味で、スイフトスポーツよりも寝ているポジションになります。視界も良く、左右後方も見にくくはなかったので、このクラスのハッチバック(もしくはセダン)としては十分だと思います。
少しだけ気になったのは、全体的に大きめのコックピットという点でしょうか。平均的な身長でやや横方向に大きめの私が、ちょうど良い、もしくは余裕がある、と感じるようなコックピット回りでしたので、小柄な人、細身の人は、見通しが悪くなったり、シート周りのホールドが弱くなって踏ん張りが効きにくくなる可能性もあります。この辺りは、欧米を主戦場に置いた設計なのかなぁ、と感じました。
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〇シビックハッチバックの試乗の印象
走り出しから十分なトルクがあって、レスポンスも良いです。
少し路面の悪い市街地を走っていると、おそらく大きいホイールで薄いタイヤが影響しているのか、コツコツと鋭い振動が少し入ってきます。全体的にやや硬めの足回りですが、ガチガチではないです。
このあたりの微妙な差は、各人の許容レベルが大きく効いてきそうです。より柔らかな実用車に乗ってきた人には、結構硬いと感じるセッティングになっています。ただ、許容できない程の硬さではないかと。一方、よりスポーティーな車に乗ってきた人には、十分に快適なレベルと感じられるでしょう。比較すると、新型スイフトスポーツより硬い(というか鋭い)印象で、昔試乗したノートNISMOよりよっぽど柔らかです。
ボディーもしっかりとしている感じが伝わってきますし、足回りが良く動いているのを感じます。街乗りではやや硬めに感じるセッティングで、より速度域の高い快速路(〇〇スカイライン)にマッチするのでは?と感じます。具体的には60km/h程度をキープしながら緩やかなカーブを曲がっていくようなイメージです。
高めの速度域でしっかりとサスをストロークさせつつ、トルクのあるエンジンでキビキビとした走りを楽しめそうで期待が持てます。(本来は海外にて80km/hぐらいで流すのが一番楽しいかもしれません。) ちょっとした峠道も十分に楽しそうですが、よりマッチするのはもう少し速度域が高い所ではないか?と予想しています。
普段はコンパクトカーに乗っているので、シビックハッチバックはそれよりも大きな(トレッドもホイールベースも長い)車になります。そのため、路面の凹凸による体の振られが小さくなり、ゆったりとした印象を受けました。(これは足回りの硬さとは別の問題) また、車が大きくなれば直進安定性も増しますし、しっかりとした足回りは長距離ドライブにマッチしそうだな、とも感じました。
40km/h程度からの追い越し加速もそこそこ良い感じで加速してゆきます。低いギヤを選択しておけば結構な加速が期待できますが、オートマチックモードでお任せで走っても街中では不足なく走れる印象を持ちました。
50km/h程度でもエンジンはかなり余裕がある感じがあり、高速巡航走行に合いそうだと感じました。そこで少し計算してみましたところ、100km/h巡航時、AT車なら(最もロング設定になれば)1700rpm弱、MT車6速で2500rpm弱となり、低めの回転数で余裕をもって走れそうです。1速落とせばトルクがしっかり出るところが使えそうですので、高速運転での不足はなさそう。硬めの足回りで安定した長距離ドライブが楽しめそうですね。
〇試乗した感想
侮っていました。これ良いです。欲しい。
街中での試乗の感想は、変に意識するところもなくニュートラルに運転できましたし、パワー不足もなく安心して乗ることができました。普段私は十分すぎるトルクと非常に評価の高い足回りを持つスイフトスポーツに乗って慣れているという条件で、このような感想を持てるということは、シビックハッチバックの走りに関する基礎レベルが高く、このクラスの実用しやすいハッチバックとしてはアグレッシブな設定だと評価しました。
下からしっかりとトルクがあって乗りやすく、やや硬めの足回りで峠道にてゆったり走るのも良し、太いトルクのレスポンスの良さとキビキビとしたハンドルへの応答性を感じつつ運転するのも良しで、運転が楽しそうだなぁという期待感がありました。もし、この記事をご覧の人で、そういう環境で試乗できるチャンスがあるならぜひトライしてみてください。楽しめることでしょう。
最後に、この車の試乗についての感想として、気になるところや苦手・不足を感じるポイントが少なく、自分の感覚にマッチしていると感じました。そういうのって案外少ないものです。車の運転にはちょっとうるさいと自負している方は、ぜひ試乗してみてください。
※関連記事
・新型ZC33Sスイフトスポーツに試乗した話
・BMW 118d 220i 320dに試乗した話
・カローラスポーツに試乗した話
☆スイスポ、カローラスポーツ、シビックハッチバックを比較して検討してみた話を記事にしました。超私的な検討結果です。
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