↓他の記事も読みたい方はこちら
サイトマップと管理人ご挨拶
画像・記事の二次利用も上記まで
※当サイトはAmazonアフィリエイト、Google Adsense、楽天アフィリエイトによる公告を掲載し、収入を得ています。

2018/07/22

実検するおじさん

[試乗]カローラスポーツは良い車だが『スポーティー』とは違うかな?って印象

先日、BMWセダンに一挙試乗(その時の記事)しましたが、あれは『私には買えない車』でして、営業さんから招待を受けての試乗だったわけですが、今回は購入候補に入る車種です。
カローラスポーツに試乗してもらったカタログ

今回はカローラスポーツに試乗してまいりました。デビューからかなり人気のようで、納車まで時間がかかるようですね。

現在私はZC32Sスイフトスポーツに乗っており、乗り換えるかどうかも検討中ですが、乗り換えるなら、新型スイフトスポーツ(ZC33S 試乗記もあります)、シビックハッチバック、そしてこのカローラスポーツが有力候補だと考えました。


※関連記事

・新型ZC33Sスイフトスポーツに試乗した話
・BMW 118d 220i 320dに試乗した話

・シビックハッチバックに試乗した話

スイスポ、カローラスポーツ、シビックハッチバックを比較して検討してみた話を記事にしました。超私的な検討結果です。

※ スポンサー



〇はじめに


 私は内外装の高級感とかは求めていなくて、ホイールサイズの大きなタイヤも低速域の街乗りでは硬くなるから(見た目よりも)バランスが重要、などと考えているタイプです。なので、細かなグレードによるオプションの違いはあまり関心が無く、乗っていて楽しいグレードを選びたい、と考えています。

 というわけで、以下のインプレッションは、試乗した印象に絞って書いてゆきますので、こまかなグレードによる違いは公式などをご覧ください。


〇ざっくりと印象を書く


 結論を先に書いてしまいます。

 『車は移動手段』というよりも、もう少し趣味性を持たせて『スタイリッシュで使い勝手が良い車が欲しい』というライト層にぜひおすすめしたい、車の運転の楽しさが分かり、バランスよく仕上がった良い車です。

 逆に、【スポーツ】から連想する『トルクフル』とか『力強さ』とか『レスポンスの良さ』を期待すると物足りないでしょう。



〇カローラスポーツに試乗したきっかけ


 現在乗っているスイフトスポーツから乗り換えるとして、同じサイズ感で使うなら(価格とのバランスも考えて)新型スイフトスポーツ一択だと思っていますが、少しサイズを上げて、荷物の運搬を便利に、とか、長距離運転を楽に、という考え方もできます。

 そうした時に(本当に買い換えるならもう少しリサーチが必要だと思いますが)、有力候補のひとつとしてカローラスポーツに目が留まりました。MT車が2018年8月にも投入される予定というのも、興味を持った理由のひとつです。

 スペックを見たら、そこまで【スポーツ】というパワフルさは無さそうと思いつつ、トヨタの新世代シャシーTNGAが評判が良く、私も親が新型プリウスに乗っていてその出来の良さを知っていたため、今回試乗してみようと考えました。


〇試乗したのはGとG"Z"


 ガソリン車に乗ってみたかったので、試乗車の関係で、G 1.2Lターボに試乗しました。Gグレードは中間のグレードで、シートは下位グレードと同じです。その場で担当さんに、上位グレードのG"Z"はシートが良いですよ!とお勧めされたので、別の店に有ったG"Z" 1.8Lハイブリッドを見に行くことにしました。


※ スポンサー



〇G 1.2Lターボに試乗した


 乗り込んで初めに感じたのが『視点の低さ』です。足を滑り込ませるように座るポジションはなかなか良く、アップライトなポジションがほとんどであった『トヨタ車』のイメージとはかなり異なります。このあたりは、(シャシーの作り方が近い)現行のプリウスも同様の印象があり、トヨタの車作りが変わってきているのを感じます。
 また、GグレードはG"Z"グレードよりもグレードの落ちるシートなのですが、ホールド性やクッションもなかなか良く、良いシートです。

 1.2LターボエンジンをCVTで受けるのですが、走り出しはマイルドで、多少のもっさり感はありますがレスポンスは良い方と言って良いでしょう。【スポーツモード】にするといくぶんレスポンスの良さが出てきます。
 今回はちょっとした市街地程度しか走ることができなかったので、60km/hまでの試乗となりました。30km/h程度からの再加速においても、マイルド、という程度でキビキビとした軽快さはあまり感じませんでした。

 パドルシフトが付いておりそちらを試しました。低速域で1速だったか2速だったかで4000回転ぐらいまで上げるとレスポンスが良く、アクセルに付いてくる感じが得られます。4000回転ぐらいまで回してもスムーズで、エンジンの不快な振動がほとんど伝わってこずなかなか良いです。

 足回りは柔らかめで良く動き、ボディーの剛性の良さと足回りのスムーズさがあるように感じます。普段乗っているスイフトスポーツよりも低く長くワイドなので、道路の凹凸により体が揺すられる感じが小さく、乗り心地がとても良いです。一方、スポーティーという意味でのダイレクトさはあまり感じられません。


〇G 1.2Lターボの試乗した感想


 カローラスポーツ全般の印象は後で述べるとして、G 1.2Lターボの印象を述べます。

 Gグレードのスポーティーシートでも十分に良いシートだと感じ、こういうシートが下位グレードにも付いているのは非常に好印象でした。

 足回りは良く動き、16インチのタイヤはもっちりと乗り心地が良くて、乗り心地はマイルドです。高速走行は試せませんでしたが、十分に安定感のある走りが楽しめるのではないか?と思います。

 全体的にはマイルドで、スポーティーさを引き出そうと思うと、回転数高めにキープして、峠道で少しロール大きめに走っていくようなスタイルになるのでは?と思います。足回りはマイルドとはいえ、ぐにゃぐにゃフワフワではないので、ロールもピタッと収束するのではないかなぁ?と予想していますが、この辺りは実際に走ってみないと、といったところです。少なくとも直線を走っていてスポーティーというタイプではありません。


※ スポンサー



〇G"Z" 1.8Lハイブリッドに試乗した


 先ほど書いたように、G"Z"グレードのシートはとても良いです!とお勧めされましたので見てきました。本当に良かったです!わざわざ行って良かったですね。

 シートがより深くなり、よりホールドが効くようになります。また表皮も(オプションですが)レザーの風合いが良いです。一点注意は、たしかに良いシートですが、スポーツと言う名前からイメージする『サイドウォールがカチッとしたスポーツシート』というよりも『もっちりとした質感で深い座り心地のラグジュアリースポーツ寄りのシート』と考えた方が良いです。(ラグジュアリーと言うと言い過ぎだと思いますがイメージです)

 G"Z"とGで足回りで異なるのは、ホイールが16インチから18インチになることでしょう。G 1.2LターボからG"Z"1.8Lハイブリッドでは車重が90kgほど増加しています。ですので、サスセッティングが多少異なっていても不思議はありません。またシートも変わっているので、身体への感じ方も変わります。そのあたりを加味する必要がありますが、ざっくりと言って、G 1.2Lターボの非常にマイルドな乗り心地から少しコツコツとした振動が伝わるように変化したと感じました。


〇G"Z" 1.8Lハイブリッドの試乗した感想


 G"Z" 1.8Lハイブリッドも見に行ったのはシートだけが理由ではなくて、車両自体が1.8Lハイブリッドを基準にしていて、パワフルさやレスポンスの良さを求めるならハイブリッドなのでは?と予想したためでした。

 たしかに、低速域のトルクの太さはハイブリッドの方がありました。ただ、期待したほどのパンチやレスポンスの良さはなく、よりマイルドで上質なロードツーリングカーっぽい印象でした。

 GからG"Z"では、そこそこのアップチャージが必要ですが、非常に質感の良い、ホールド性の良いシートのためにアップチャージしても良いな、と感じさせる魅力がありました。もし、購入を検討されるのであれば、時間を使ってでも座り比べしてください!


〇値段についても少し


 オプションを盛り盛りで付けずに、最低限これぐらいは付けるよね?という見積もりで、G 1.2Lターボは310万円で、G"Z" 1.2Lターボなら330万円弱となります。G"Z" 1.8Lハイブリッドですと減税などがあるので実質340万円弱となりそうです。


※ スポンサー



〇カローラスポーツ試乗のまとめ


 私はこの車に対して『良い車だ!』と感じました。必要十分なトルク、安定感のある走り、コンパクトだが快適に4人乗れて荷物も載せることができるスペース、低く乗り心地の良いポジション、良いシート、それらに加えて、スパイスとしての運転の楽しさを求めるのなら非常に良いと感じました。


 ただ、カローラ【スポーツ】という名前に引っ張られて、【スポーティーさ】を求めると物足りないと思います。
 スポーツモードに入れておかなければ軽快とは言えないレスポンスですし、足回りも(良く動く良い足回りであることを認めつつ)柔らかめの設定です。今回は峠道のようなところで振り回したわけではありませんが、キビキビと走るなら高回転域を維持しておくような必要がありそうですし、どちらかというとコーナーで姿勢を大きめに変化させて姿勢変化を感じつつ運転するスタイルになりそうです。
 そのような『姿勢変化を感じながら運転する』というのはとても楽しいですし、結構練習にもなると思うのですが、トルク不足(レスポンス不足)はいかんともしがたいと感じます。私は『パワーモリモリで直線が速い車が良い』なんて考えていませんが、さすがにちょっとトルク不足(特に1.2Lターボ)じゃないかなぁ?と感じます。(それとも、楽しく運転するなら高回転までブチ回せというのがコンセプトなのでしょうか?)


 今回のこの車が【カローラスポーツ】ではなくて【オーリス】のままだったら、今回のオーリスは楽しい車になったね!と言えるのですが、【スポーツ】と名前に入れてしまったが故に、もっと凶悪な【スポーティーな車】と勝負させられているような感じがします。(そう感じるのは私だけでしょうか…?)
 また、【スポーツ】という名前で、『スポーティーな車は求めていないから無し』と思われるのがもったいないかな? とも思います。この車がマッチするのは、スポーツっぽさを求めていないけど、スタイリッシュで使い勝手が良い車を求める層ではないか?と想像します。そういう【スポーツっぽさ】を求めていない人に『ほらほら、車の運転ってこんなにも面白いんだぜ?』という沼の入り口というのがこの車の良さなのではないかなぁ?と感じます。


 さて、トルク不足トルク不足と言い続けてきたのには値段との兼ね合いもありまして、この車がね、G(中間)グレード乗り出しナビ付で270万円!とか言うのなら『良く頑張ったトヨタ!!』と大拍手を送ります。トルク不足なんて絶対に言いません。しかし、G 1.2Lターボで乗り出し310万円です。鉄ホイールになるG"X"グレードでさえ同じような構成で290万円ぐらいです。う~ん、運転アシストとか色々載せたい気持ちも分かるんですが、トヨタさん欲張りすぎていませんかねぇ…? ライト層が高いと感じるか適正と感じるか…。カタログでは若い層にPRしたい気持ちが伝わりますが、この値段って手が出るんですかね?


 私の見解としては、価格が許容出来て、見た目や使い勝手が気に入ったという人(ライト層)に相談されたら『良い車だから買い!』と言えそうです。そのように相談されなくても、値段が許容できるなら試乗してみては?と思います。
 一方、スポーティーさが~、とか、トルクが~、とか、旋回性能が~、とか言い出す私のようなオタクにはやや物足りないと思います。


〇最後に


 気になっている人は実車を見に行ってみてください。スタイリッシュでかなりカッコ良いですよ。乗り心地も良く、視界も良いのでおすすめしやすいです。

 私が買うかどうかを考えますと、う~ん。スイフトスポーツのコストパフォーマンスが良すぎるのは認めたとしても、今回のカローラスポーツはちょっと高いと思うんですよ。せめて1.4Lターボならだいぶ違ったと思うのですが…。(ノーマルモードは燃費に振っているんですかね…?)

 というわけで、私はパスです。とても良い車ですが、スイフトスポーツでレスポンスの良い操作性を経験してしまっている自分としては、運転の楽しさを諦めない選択としてのカローラスポーツはパスと判断せざるを得ません。他にも選択肢がありますからね。

 噂では、ハイパワー(かなりブッ飛んだ仕様)版も開発中との話もありますが、そうなると400万円近い値段になると思いますので、かなり気になりますが買えそうにありません…。ただ、今回のカローラスポーツのように、良いなぁと感じる『私好みの車』が増えてきたトヨタには注目してゆきたいと思います。


※関連記事

・新型ZC33Sスイフトスポーツに試乗した話
・BMW 118d 220i 320dに試乗した話
・シビックハッチバックに試乗した話

スイスポ、カローラスポーツ、シビックハッチバックを比較して検討してみた話を記事にしました。超私的な検討結果です。

※ スポンサー