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2017/05/24

実検するおじさん

ZB-03とCARBO MEZZOを徹底比較【比較レビュー】

人気商品となっているZERO AUDIO ZB-03とカルボメッツォを徹底比較します。


この2つは、ZERO AUDIOの中で低音に特徴のある2つとして人気となっています。ZERO AUDIOはそれぞれの商品に特徴付けをするのが上手いと思っているのですが、両方ともに低音に特徴付けされた商品であり、どのような差があるのか?を比較しようと考えました。

細かく比較していますので、ぜひご覧ください。

それぞれのレビュー記事
【レビュー】ZB-03は力強く締まった低音が魅力
【レビュー】CARBO MEZZOは低音の力強さとキレの良さによるパンチが真骨頂


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比較を始める前に、それぞれをおさらいしておきましょう。


それぞれのレビュー記事
【レビュー】ZB-03は力強く締まった低音が魅力
【レビュー】CARBO MEZZOは低音の力強さとキレの良さによるパンチが真骨頂


〇ZERO BASS ZB-03


 2016年9月頃に発売となったZB-03。ZERO BASSという新シリーズの最上位品となります。価格は実勢4500円(2017年5月)
 BASSとある通り、低音の再生能力に注目した商品です。また、ハイレゾ対応となっています。
現在の価格などは下のAmazonリンクからどうぞ。



〇CARBO MEZZO ZX-DX220-CM


 ZB-03とほぼ同時に発売になったカルボメッツォは、既に大人気シリーズとなっているカルボシリーズの最新作として登場しました。価格は実勢5000円(2017年5月)
 こちらも低音の再生に注目しており、ハイレゾ対応となっています。ってあれ?ZB-03と説明がほとんど同じじゃないか?というあたりが今回の比較企画の元になっています。
こちらも現在の価格などは下のAmazonリンクからどうぞ。



〇使い勝手の比較


 共に、イヤホンとしては小型か普通ぐらいのサイズになります。重さも実用上は大きく変わりません。フィット感も、イヤーピースで荷重を受ける形になるので大差はありません。
 ケーブルはZB-03は細めのもので、カルボメッツォはフラットケーブルで、いわゆる『きし麺』タイプです。このケーブルの差のため、ZB-03はシュア掛けもできるかな?と思いますが、カルボメッツォは厳しいと思います。
 音量の取りやすさは、どちらも大差なく音量が取りやすいです。
 音漏れは残念ながら、両方ともにそれなりにあります。電車内などであれば神経質になるほどではないですが、静かな環境でガンガン鳴らすのは避けた方が良いでしょう。


〇各音域の比較


 以下で、どちらの方が強いという表現がありますが、全体からみた割合の多さが〇〇の方が多いと理解してください。両者から出る音量が違うため、同じ条件というのが設定できないためです。


■全体を通して

 両方ともにドンシャリだが、度合いが強いのはZB-03。ZB-03の方が高音域のピークが高く、鋭く、中音域が比較して奥まっているため。カルボメッツォは中音域がそれなりに出ており、低音域の主張の強さの割に特性的に凹凸が小さめの印象。
 ZB-03の方が立体感がある。ボーカル域がやや遠い感じがするためだけかもしれないが。カルボメッツォが音量大き目だと中音域を中心にややのっぺりとした印象があり、このあたりが影響しているようにも感じる。 


■低音域

 低音は両者ともに強い。重低音はZB-03の方が多い。両者とも低音のぼやけた感じは無く、締まりがある。アタックの強さはカルボメッツォの方がかなり強い。この強さがキレの良さに繋がっている。カルボメッツォの重低音も他に比べれば十分に強いのだが、低音やバスドラのアタック『バチン』という音が強調されるので、そちらに印象が引っ張られて、重低音の量の割に印象は弱め。
 以上のように、低音~重低音が特徴の両者だが、性格がかなり異なる。バスドラやベースの勢いを重視したい場合は、キレやアタックの強さが特徴のカルボメッツォの方が良いかもしれない。アンビエントのような低く、長い重低音~低音(つまりアタックが無い低音)を重視するならZB-03の方が良い。ZB-03の低音域の方が周波数の凹凸が小さい。カルボメッツォはキレを出すために重低音はやや削っているように感じる。また、カルボメッツォの低音のアタックが過剰と思うならZB-03の方が良いかもしれない。
 これらがこの2つの商品の重要な差異なので詳しく書いたが、両方ともに十分な量で締まりとキレがある低音であるため、重視しなければ神経質になる必要は無い。


■中音域

 ボーカルはカルボメッツォの方が大きい。表現がうまいのはZB-03で、息の音は両方ともに出るがZB-03の方が生っぽさがある。音源に依るところがあるが、ZB-03の方がクリアさと繊細さがあるように感じる。カルボメッツォは息の音や擦れが強めに出て、クリアさの邪魔をしているように思う。ZB-03の方がやや温かい表現。音源による判定の変化は十分にあり得る。

 エレキギターのディストーションのエッジ感は両方出る。カルボメッツォの方が得意。ZB-03はこの辺りの音域に高音域の立ち上がりがあるようで、やや高めの音はキレ良く鳴らすが、やや低めの音は少し丸まってしまう印象。これに対し、カルボメッツォは低めでも高めでも明瞭に鳴らす。

 バイオリン、ピアノ、サックスやトランペットなど、この音域を鳴らす楽器は、ジャンルは違えど、ZB-03が、やや丸くアタックが弱く、暖かみがあって、楽器の響きなどを表現する特徴が共通する。ホールの反響もZB-03の方が出る影響もあって、ZB-03の方がうまさがあると判定したい。
 これに対しカルボメッツォは丸まるような感じは少ないが、表現がやや大雑把な印象で、抑揚の表現がやや苦手。


■高音域

 両方ともに強い。ZB-03の方がより高い音まで鳴らし、より高いところにより鋭いピークがある。繊細さはZB-03の方が上。どちらかと言うとZB-03の方が高音の印象が強い。


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〇様々な音源について


■打ち込み系

 両方ともに合う。どのような曲を聴くかによるのだが、どちらかを選ぶならカルボメッツォの方が上手い。低音域のキレとノリの良さがカルボメッツォが勝るのに加え、中音域の表現のクセが打ち込み系への適性が高いように考えるため。高音がカルボメッツォの方がやや低い所から持ち上がっているのも、曲全体のキレを出すのに役立っているように感じる。
 ZB-03も十分に上手いので、この差を重要視しなくても良いと考える。


■アコースティックな音源

 バイオリンやクラシックギター、サックスやトランペットを重視する場合、ZB-03の方が表現に幅があり、こちらを勧めたい。ただし、サックスやトランペットは暖かい表現となり、これが気に入ればよいが、もう少しあっさりとした音抜けを好むならカルボメッツォの方が良いかもしれない。ただ、ここを重視するなら、他のイヤホンを検討しても良いと思うが…


■ロックやポップス

 重視するポイントによって異なるので、私見をざっくりと示す。断定的に書くが、個人の好みによって変わりやすいので、参考程度に見てほしい。
 キレをもとにした勢いを重視するならカルボメッツォ。中音域の表現を重視するならZB-03。ボーカルを少しでも大きく聴きたいならカルボメッツォ。ピアノの弾き語りやバラードをしっとりと聴くならZB-03。エレキギターのドライブサウンドはどちらも上手いが、カルボメッツォの方が守備範囲が広い。高音域の抜けや細かな表現を重視するならZB-03。


〇まとめ


 得意不得意はあるにしても、完全な優劣は付かない2つだと考えています。実売で500円
程の差額はありますが、上下ではないように思います。となると、500円分ですがZB-03の方がコストパフォーマンスが上と言えなくもないですが、なんか違うような気もします(苦笑)

 2017年5月現在では、ZB-03の方が人気が出ているようです。私見ですが、ここまで書いた音の傾向と、価格設定が影響しているように思います。ZB-03は、各量販店にてギリギリ5000円を切っています。一方、カルボメッツォは量販店では5500円程度といったところです。5000円を超える、という心理的ハードルの低いZB-03が優勢になるのも仕方がないかなぁ?と感じています。

 どちらがおすすめか?と聞かれると悩ましい問題です。ここまでに書いてきた好みのポイントによって変わりそうです。私個人の意見を言わせてもらうとZB-03です。どちらかというと好みだったので、先に買って先にレビューした、というのもあります。なぜZB-03の方が好みかと言うと、低音の押し出しは強めですが、カルボメッツォより繊細な雰囲気の音(特に中音域)で、超高音のシンバルや鉄琴のような音の抜けとか細かさが勝っていると感じるからです。


 何度も書くようにカルボメッツォは派手さや元気の良さ、パンチの強さが他に無い強みです。色々と試聴していますが、ここまでキレと勢いがあるイヤホンは少ないです。(特に低価格帯で。)試せる機会があり、ノリの良い曲が勢いがあって楽しい!と思えたら、しっとりとした曲を聴いてみて、大きな違和感が無ければカルボメッツォを選ぶのはアリだと思いますよ。


それぞれのレビュー記事
【レビュー】ZB-03は力強く締まった低音が魅力
【レビュー】CARBO MEZZOは低音の力強さとキレの良さによるパンチが真骨頂



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