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2018/07/17

実検するおじさん

[雑談]セイコーダイバーズ比較その2[SBDC031とSBDC061の違い]

先日記事にしましたセイコーダイバーズを比較した雑談ですが、想定よりも多くの方に閲覧いただいていまして、皆さん気になるところなんだなぁと思ったり、実物写真がない記事なのに恐縮だなぁなどと感じています。

個人的には、色々と調べてゆく中で詳しくなってきまして、形の好みとか色とかでおおよそ欲しい物が絞れてきました。(買うかどうかは別として)

そういう状態で、欲しいなと思ったものをスパッと買えば良いものを、私の悪いクセで第三選択肢を持ち出して、悩みが振出しに戻る、というようなことを繰り返しています。


そんな私の中の第三選択肢は、スモーと呼ばれるSBDC031と1968メカニカルダイバー現代版SBDC061あたりです。この2つは結構似ていて違いが分かりにくいです。その差は何なのか?を比較しながら調べたことをまとめておきます。お店で試着することもできたので、その時の感想なども掲載しておきます。

この2つが気になったけど、違いはなんだ?と思われた方の参考になればと思います。

※追記
 で結局、SKX013を購入しました。
 ・いろいろ悩んでSKX013を買いました[SKX007 SKX009 SKX013比較] 

 ブレスやクラスプ、夜光について細かく写真を撮って紹介したレビューを別記事に用意しました。
[レビュー]セイコーダイバーズ SKX013
 


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〇セイコーダイバーズのデザインを分類する


 現在のラインナップは、デザイン面で見ていくつかにグループ分けができると私は感じています。もちろん、最初期のデザインから進化と分岐を繰り返して今の至るので、それぞれが独立している訳ではありませんが、今にして見返せば、という観点でご理解ください。


まず最初に、ファーストダイバーとよばれるモデルがあり、それをイメージしたリイシューとしてSBDC051(SBDC053青色)があります。

この後に、セカンドダイバー→サードダイバーと続く、ケースサイドが大きく膨らみ、柔らかい曲線を描いたグループがあります。現行ではタートルと呼ばれるSRB773、SBDY015などがこれにあたります。


これらの進化とは別に、より高い耐圧(300m防水)で、高振動ムーブを搭載したモデルが1968年(セカンドダイバーとほぼ同時期)に登場します。この1968メカニカルダイバーと呼ばれるモデルを再現したのがSBEX007で、限定モデルです。セカンドダイバーとは全く別、という訳ではなくて、4時位置のリューズや曲線を描くラグなど、共通点も多いですね。

この300m防水という特徴を継承して進化していったのが、後のマリーンマスター(MM300)と呼ばれるSBDX001、現在はSBDX017(カタログ落ち)、SBDX021、さらに高耐圧となったSBDB011等になります。1968メカニカルダイバーと見比べると、ラグの形状や4時位置のリューズなど共通点が多いように見えます。

このあたりからややこしくなってくるのですが、300m防水のマリーンマスターSBDX001あたりのデザインイメージを共用し、200m防水でより安価なモデルとしてSBDC031(元はSBDC001:スモー)がラインナップされています。(※実際にはSBDC001よりSBDX001の方が後発売)

さらにさらに、先に紹介したSBEX007は完全復刻でしたが、それを現代版アレンジしたリイシューがSBDC061になります。

は~、やっと目的のSBDC061とSBDC031を導き出せました。この他セイコーにはツナ缶やモンスターと呼ばれるモデルもあるのですが、これはちょっと置いておきます。

(大外れは無いと思いますが、厳密には少し違っていたり、説明を端折りすぎて誤解を招いている可能性があります。ご容赦ください。)

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SBDC031SBDC061を比較する


 おおよその流れを追っていただけますと、SBDC061SBDC031の違いが余計に分かりにくくなったかもしれません。

 それもそのはず。同じ、1968メカニカルダイバーをベースに、高耐圧モデルとして徐々に進化していった中で、廉価版派生として生まれ進化したのがSBDC031で、1968メカニカルダイバーの現代版解釈(+スペックダウン)として直接派生して生まれたのがSBDC061となります。

 この二つのモデルは価格差が結構あります。定価で比較しますと、SBDC031は税別6万円SBDC061は税別11万円です。ほぼ倍です。しかも、中の機械は同じで、両方ともメタルブレスです。

 ここでもう一度2つのモデルを並べてみましょう。




最近、セイコーは価格の引き上げを狙っているようですので、比較的以前からあるSBDC031と、2018年最新モデルのSBDC061の価格だけを直接比較するのは不適切かもしれません。しかしまぁ、値段差をつける理由は用意されています。


SBDC031SBDC061の外観の違い


 大きくは、針の形状でしょう。
 SBDC031は以前よりセイコーの特徴となっている太い刀のようなデザインです。これはセイコーダイバーズが直線的なバー状の針を使用してきており、そのデザインの派生として生まれたと考えられます。一方、SBDC061は、最近の中価格帯セイコーダイバーズの主流である矢印型の時針とペンシル風の分針という組み合わせです。

 個人的には、時針・分針ともにバー形状(もしくはペンシル)が好きなので、SBDC031の方が好みです。

 次に、ケース形状(縦×横×厚さmm)ですが、SBDC031は52.6×45×13.3で、SBDC061は51×44×13.1となっています。数値上は微差です。実際に店頭で手に取ってみましたところ、そもそも大きい(というか縦に長い)形状で、両方ともデカい!という印象があります。どちらかというとSBDC031の方がふっくらとした印象で、SBDC061の方が少しシャープであり、その分、SBDC061の方がややコンパクトに見えました。SBDC061の方が縦に少し短いというのも影響していると思います。
 また、SBDC031はラグが盛り上がり、ベゼルを包み込むような形状になっていますが、SBDC061はラグがスッキリとエンドピースと一体化したようなデザインで、ベゼルもやや薄い感じです。

 さらにベゼルインサート(ベゼルの黒い部分)の違いもあります。
 SBDC031は、ベゼルインサートが太く、ベゼルの端に近い所まで黒くなっており、SBDC061はベゼルインサートが細く、銀色の枠が見えます。この結果、文字盤の大きさは同じでも、SBDC031の方が黒い部分が大きく、結果的に文字盤が大きく見え、ベゼルインサートのフォントがSBDC031の方が太く柔らかいので、よりふっくらと大きい印象になったのかもしれません。

 細かく見れば文字盤デザインも少し違いますが、細かく言い出すときりがないので、これぐらいにしておきます。

※追記
 あんまり『デカい』とか書くとネガティブに思われるかもしれませんが、2種類とも、不思議とフィット感が良かったです。存在感はあるが異物感は少ない感じで、さすがダイバーズを長く作ってきたセイコーだなと感じました。


SBDC031SBDC061のスペック比較


 分かりやすいスペックとしてムーブメントがありますが、ムーブメントは全く同じ6R15です。23石ハック付+手巻き可能ムーブメントですね。では、価格の違いはどこにあるのでしょうか? 違いになりそうなポイントをまとめました。

■SBDC031
・ステンレスケース+ダイヤシールド(?)
・カーブガラス

■SBDC061
・ステンレスケース+ダイヤシールド
・サファイアガラス+内面無反射コーティング

 スペックだけ見て乱暴に断言すれば、SBDC031に、ケースにキズが付きにくいダイヤシールドコーティングをして、ガラスをサファイアガラスに、さらに反射防止コーティングしたのがSBDC061と言えます。(メーカサイトに無いのですが、SBDC031は既にダイヤシールド採用済みとの情報も…) セイコーとしては、これぐらいスペックアップしたから価格アップを了承してね、って感じでしょうか。ちなみに、SBDC031のスペックは、現行で価格の近いタートルやサムライダイバーに近く、SBDC061のスペックは現行で価格の近いSBDC051に近くなっています

 実際に手に取ってみますと、ケースの仕上げや雰囲気は(プラシーボかもしれませんが)SBDC061の方が良いように感じました。ただ、値段と合わせて考えるとSBDC031のコストパフォーマンスの良さを感じます。また、ブレスレットの品質は価格なりにSBDC061の方が良いです。部品で買う場合も、SBDC031とSBDC051(SBDC061は新作なのでブレスがネット通販に出ていなかった)のブレスで比較するとSBDC051の方が高価です。


〇最後に


 実売価格を見ますと、SBDC031は発売からしばらく経っているので各色4.5万円を切っています。SBDC061は発売して間がないということで9万円程度です。詳細なスペック差で、どこを評価するかは大きなポイントですが、雰囲気だけを考えると、SBDC031のお買い得感は高いですね。(SBDC031のドームガラスっていうのが雰囲気があってこれはこれで良いですよ)


 セイコーダイバーズは、低価格なのにダイビングでガンガン使える超実用時計として海外でも愛されています。最近、Instagramで時計関連のアカウントを覗いているのですが、Rolexやその他高級時計を持っている人も、セイコーダイバーズは好きで集めているような人が海外で多く見られます。
 低価格で丈夫で精度が高くて独自の世界観があってファンが多いって、結構すごいことだと思うんですよ。その辺りが共感できるなら、上記モデルでなくても検討してみる価値はあると私は思います。


※参考1
 この前の記事において、私が欲しいなぁと感じているセイコーダイバーズをまとめて、店舗にて試着した時の印象などをまとめた記事があります。併せて読むと、逆に悩ましいかも(←)

[雑談]セイコー ダイバーズウォッチが欲しかったので比較した話



※参考2
 で結局、SKX013を購入しました。SBDC053は結構高くつくので、それなら別のモデルも手が届きそうになったもので…。そのあたりの検討結果を記事にしています。

 ・いろいろ悩んでSKX013を買いました[SKX007 SKX009 SKX013比較] 


 ブレスやクラスプ、夜光について細かく写真を撮って紹介したレビューを別記事に用意しました。
[レビュー]セイコーダイバーズ SKX013


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