そこで、プロがYoutubeにアップしている調整方法を参考に調整しました。この記事では、私のセッティングと必要な工具について説明します。
〇安い楽器でもしっかり調整すれば弾きやすくなる!
個人的見解としては、安い楽器であっても適切な調整によって弾きやすく、良い結果が得られると考えています。もちろん、安いったって限度はありますし、逆に、高価な楽器は最初から調整がバッチリだったり、調整幅が広かったり、突き詰めた調整に応えてくれる懐の深さがあるので、それはそれで価値があります。
弾きやすい楽器は上達しやすさに直結します。予算が限られているなら、調整をしっかりしているお店で買うことや、少し安めで買って調整を受けてくれる店に出すのが良い結果につながるというのが私の見解です。
実際、私のL-2000も調整してみたところ、鳴りが良くなり、弾きやすさも向上しました。ギターやベースの場合はピックアップ部分で無理しない(断線回避)ことや、ネックのトラスロッドを力いっぱい回したり、ブリッジの固定ねじ穴をぐずぐずにしたり、ネックを下手に外したり、ナットをめちゃくちゃしない限り(って結構あるな)、故障して元に戻せなくなるようなことは少ないので、無理のない範囲でトライしてみる価値はあります。
〇調整時に参考にした動画
ベース専門店のギークインボックスさんが詳細で分かりやすい動画をアップしてくれています。こちらを参考にしました。
これに従って調整するのが良いでしょう。
〇G&L L-2000 TRIBUTE(日本製)のネックとブリッジの調整内容
受け取った状態では以下の印象でした。
・ネック真っ直ぐ過ぎる(弦の振動の余裕が無い)
・弦高が低すぎる(同上+ビビリ発生)
・上記状態でピッチ調整してあるのでちょっと変
上の動画や他の動画でも述べられていますが、ネックの反り具合を調整して弦高を調整したうえでピッチ調整をするのが基本です。やってみてわかりましたが、このネックと弦高が変わるとピッチが大きく変わります!
ベースの場合は弦が太くて振動幅が大きいため、ギターの場合よりも順ぞり具合を強めにするのが適切だと今回やってみてわかりました。そこで、ネックのトラスロッドを緩める方向に回して順ぞり方向に改めました。調整時は面倒でも弦を緩めて少しだけ動かし、チューニングし直して様子を見ます。これを繰り返しました。動画では1フレットと12フレットを押さえた状態で5フレットあたりで名刺一枚分の余裕があるのが適切とされています。私の場合はそれでもビビリが出やすかったのでもう少し順ぞりに設定しました。
動画ではプロの方が行っているので持ったまま行っていますが、私はベッドに寝かせてネックの裏を枕で支えて行いました。安定していて、ぶつかったりしないので安心です。
そこから弦高をブリッジ部分で調整しました。1弦2.0mmぐらい、4弦で2.5mmぐらいを狙いつつ調整しました。これも少しだけ弦を緩めて調整して、チューニングして…を繰り返します。
〇初心者の鬼門「オクターブピッチ調整」
ピッチ調整は経験上、変わるような変わらないようなよくわからない状況になりがちです。L-2000と併せてPRS SE(販売店のお兄さんが自己流調整したもの)も調整してみたのですが、なんか変な位置にコマがありました。結構難しいんですよね。というわけで参考になる動画を紹介。
この動画で言われているように、弦が古いと合いません!! たぶん、私のPRS SEは古い弦で調整したから失敗していたのでしょう。弦は新しくしましょう。
次に、調整の前準備としてピックアップを遠めに調整しました。これは動画で述べられているようにピックアップの磁力に影響を受けるのを避けることが目的です。また、どういう状態がニュートラルポジションか分からないので、一度リセットする意味も込めて遠ざけました。この状態で、ネックと弦高が正しい状態でピッチ調整をすると1弦側から4or6弦側に向かってコマがナット側に段階的に近づいてゆく調整になるはずです。
調整の際はシールドケーブルで接続する精度の高いチューナーを用いて調整します。私は、tc electronicsのポリチューンを使用しています。良いものですので余裕があればご検討ください。
ベースやギターは原理上、すべてのフレットでピッチが完璧に合うことはないので、L-2000では初心者向け練習曲でよく使うローポジションで合いやすいように、でも全体的になんとなく合うように7~10フレあたりで調整しました。
ネックや弦高を調整したうえでオクターブピッチを調整したところ、1弦のコマが他より明らかに低く、コマ位置が後ろ気味になりました。おそらくですが、ナットの調整が変かネックが捻じれていると思われます。現状で弾きにくさは無いのでこのままで進めたいと思います。
2、3弦がちょいと高いかも |
〇日本製G&L L-2000のネックとブリッジ調整に必要な工具
ここでの説明は日本製モデルの例です。USA製やインドネシア製の場合は異なる場合があります。特にUSA製の場合はインチサイズが用いられている可能性があります。ただ、ブリッジは日本製とUSA製モデルは共通のはずなので、USA製ブリッジもミリ規格では?と予想しています。
ネックのトラスロッドはヘッド側からアクセスします。調整に必要なものは5mmの六角レンチです。弦高調整に必要なものは2mmの六角レンチです。これがセットになっているのがこちら。
ピッチ調整はブリッジの後ろ側からドライバーを用いて行います。コマの前後、ブリッジの取り付け、ストラップピンなどは#2。裏蓋やピックアップ高さ調整は#1。KOKENのドライバーはマジで大業物なので、買って損はない。