トランスペアレント系の始祖となった名作で評価が高いのではありますが、あっさりした味の薄いペダル(トランスペアレント系ってそういうもの)で、入手直後は魅力が良く分かりませんでした。
しかし、音作りに向き合ってみた結果、歪むか歪まないかの領域を行き来させる使い方をしたときに光るのだなぁと(やっと)分かってきました。
〇Marshall Bluesbreakerを買った理由
筐体が格好良かったから。トランスペアレント系ペダルの本流で、後にBluesbreaker系と呼ばれるモデルの元ネタを知っておきたかったから。
〇手に入れてすぐの感想
単体で使うことを想定すると、自分の感想は「??????」といったものでした。
トーンを上げないともやっとしているし、ボリュームが小さめだし、ゲイン低くて、ゲインを上げないとぜんぜん歪まないし…という感想でした。
自分が使うとすると、トーンもゲインもほぼMAXで、ボリュームも上げ気味で使用するにしても歪み方が比較的さっぱりしていて、そんなレジェンダリーなペダルなのか?といったところでした。
〇購入後の自分の変化
自分で言うのもなんですが、Bluesbreaker購入後の約半年で音作りもピッキングの強弱もボリュームコントロールも上達して、上手い人たちがどういうところに注目して演奏しているのか少しだけ分かってきました。
また、ストラトやレスポールの特徴的な音や、それらの引き出し方、扱い方が分かってきたのも同時期で、それらの勉強の題材となったのか、それとも理解が深まったことで活用度合いが高まったのか、そういった相乗効果がありました。
〇やっとわかってきたBluesbreakerの魅力
私の中での理解は「Bluesbreakerは歪むか歪まないかの領域を行き来する時に良さが出てくる」というものです。自分の好みの設定は「ほんの少しボリュームを絞る」あるいは「ボリューム少し絞って弱く弾く」状態でほぼクリーンになるゲイン設定にすることです。この時、「出力の低めのフロントではクリーンで、リアハムでは歪む」というのでも構いません。このあたりの匙加減はお好みで。
また、この「クリーン」も「完全に歪んでいないクリーン」でなくてもよく、クリーンっぽく聞こえる軽い歪みで良いと思います。わずかに軽~く歪んだサウンドは音が滲んで暖かく感じて、太く豊かな感じになります。
自分ならこの状態を基準としてONにしたままにします。これをアンプに見立てるわけですね。他のエフェクターをオフにしてクリーンのフレーズを弾いても良し、前段にTS系などを配置してドライブサウンドを作るなどします。
一方、初段にBluesbreakerを配置してノブは上記のようなセッティングとし、後段にODやDSを配置する方法も面白いです。弾き方やボリュームの具合によってBluesbreakerが歪んだり歪まなかったりで、後ろの歪み系に歪みを付け足してやる使い方を想定しています。この方法だと後段のODやDSでボリュームを上げておけばソロ時の音量問題も心配ありません。
〇最後に感想
いやぁこれは手強いです。玄人が良さを引き出せるペダルであり、初心者を育てるペダルではないでしょうか? とか格好良く言っていますが、過去の自分を思えば初心者がこれを買ってたら歪まなくてガッカリしてたかもしれませんね。そもそもクリーンに近いサウンドで格好良いプレイができる=上手い人なので、このペダルの魅力を引き出せる人はやっぱり玄人なのだろうと思います。
途中に書いた通り音作りが分かってきて、最近の自分の流行は「ボリュームの追従性が良くてピッキングニュアンスが出るペダルと設定」なので、そこに注目してレビューしてみました。
ブルースブレイカーはトランスペアレント系の始祖であり、「トランスペアレント系=原音からサウンドバランスを大きく変えないペダル」というものですが、ピッキングニュアンスが出やすいという特徴も実は隠れているのかな?などと感じたりしています。JHSのモーニンググローリーとかそうですからね。
さて、現在は2023年10月現在では売り切れ状態ですが、復活してもサウンドを期待して買う必要は無いのでは?と思います。ブルースブレイカー系の優秀なペダルは多いですからね。でもBluesbreakerの筐体は格好良いし、ジョン・メイヤー好きとかならそれを理由に買うのはアリだと思います。自分の購入動機も「格好良いから」だったので。