簡単に言ってしまうと、結構良いオフィスチェアです。
自宅では長時間座っていることが多い私ですので、ここは一発奮発してみました。
〇一言雑感
実勢価格を考えれば満足度が高く、人それぞれの作業姿勢をしっかりと支えてくれる調整箇所・調整幅があって良い。
ただし、身長が低い人には少し大きいかも。
〇オフィスチェアが欲しい
大学時代から就職以後、自分の生活を振り返ると、何かしらのチェアに座っている時間が非常に長いことに気が付きました。また体重も、まぁあれだ、そこそこあるので、座面ペラペラのショボいチェアではお尻も痛く、姿勢が悪くなるのは腰にも良くない。
〇エルゴヒューマンについて
エルゴヒューマンは2005年の発売開始以来、改良を加えつつ販売が続けられており、2020年で15年目となります。アーロンチェア等の超名作チェアは別として、比較的息の長いモデルだと言えます。
エルゴヒューマンは価格の割に質感の良さがあり、サポート(背もたれ)の調整箇所が多く、欧米にて人気が出た商品とのこと(購入店の担当者談) エルゴヒューマンの安価なグレードであるエンジョイは、日本の某ガジェット紹介雑誌で『高コスパ商品!』として取り上げられ、しばらく品薄になったほどだそうです(同 談)
自宅近くにオフィス家具専門商社のショールームがあり、そちらで結構な数のオフィスチェアを確認・試座しましたところ、なるほどエルゴヒューマンのコスパの高さを感じました。
〇エルゴヒューマンプロを買った理由
最初に、エルゴヒューマンを選んだ最も大きなポイントは、背もたれが分割されており、ランバーサポートと呼ばれる腰椎のS字の窪みを支えてくれる構造になっていることです。
腰のあたりがポッコリ出ているのがランバーサポート |
各社、安価な物はそれなりに、高価な物は色々な特色がある中で、エルゴヒューマンの背中から腰に掛けてのサポート力はとても高いです。エルゴヒューマン同等の調整箇所やサポート力を求めると結構な予算を用意する必要があり、価格と性能のバランスで、エルゴヒューマンは私の中の最適解と考えました。
あとは、背もたれの分割された複雑な形状が、『すごそうなチェア買ったった!』という単純な満足感を刺激する、という理由もあります。
それで、エルゴヒューマンを選ぶとして、いくつかのモデルがあります。
エルゴヒューマンシリーズには、エルゴヒューマンベーシックと上位モデルのプロ、簡易型のエンジョイと事業者向けスケートがあります。スケートはいわゆるオフィス向けで受注生産が主なので、今回は検討から外しました。
プロは無印に見た目の高級感を高めて、調整可能部分を増やしています。エンジョイは無印の座面やサポートの形状を簡易的にし、価格を抑えたモデルです。
先にも書いた通り、背もたれ部の分割されたランバーサポートが欲しい!と考えたので、エンジョイは候補から外しました。ここを妥協できればエンジョイはコストパフォーマンスが高いです。
そしてベーシックとプロの大きな違いである、座面の前傾度合いを変更可能なプロを選びました。
○エルゴヒューマンプロに座った感想
☆柔らかすぎないクッション性
私が購入したモデルはメッシュモデルです。座面がスポンジのモデルもありますが、私はメッシュの方が好みでした。メッシュは通気性が良くて蒸れにくいのが特徴です。座り心地はバネのような感覚で、スポンジのように沈み込む感じが無くて好印象でした。
ワークチェアとして購入しましたので、包み込むような優しすぎるホールドはむしろ姿勢の維持に向かないと感じましたので、エルゴヒューマンプロのハリのあるクッション性は気に入っています。
☆調整が細かく出来て嬉しい
良く出来たチェアに備えておいて欲しい基本的な調整機構が備わっていて、姿勢へのフィット感が良いです。まずは上半身は…
背もたれの高さを調整でき…
ヘッドレスト高さとヘッドレスト角度、肘起き高さと角度が調整可能です。
右手手元には特徴的なレバーが1つと、リクライニング硬さが調整できるノブが1つ。
レバーで、背もたれのロックorフリー(リクライニングの可不可)の切り替えと、座面の前後移動の調整モードor固定を切り替えます。またこのレバーを座面側に押し上げると、座面高さの調整ができます。
つまり集中管理になっている画期的な仕組み…だそうです。使いにくくはないですが、特別に便利とも思わないですかね…。私はリクライニングをあまり使わない予定なので、一度姿勢を決めてしまえば、操作頻度は少なくなりそうです。
座面高さはやや高めで、身長が160cm程度の人だと最も低くしても足がベッタリ着かない可能性があります。足置きなどを併用した方が良さそう。また、西欧向けでそこそこ大きめなのは覚えておいた方が良さそう。
☆購入ポイントになった前傾度合いの調整
私が、無印ではなく、エルゴヒューマンプロを購入したポイントである前傾度合いの調整について説明しましょう。
尾てい骨の真下あたりにあるノブを回すと座面の前傾度合いが調整できます。これが、結構微妙な量で、先述の担当さんも『あんまり変わらない』なんて言っていましたが…
いやいや!かなり変わりますよ!!
ノブを回すと尾てい骨側の部品が伸びて、お尻の後ろ側が持ち上がります。これにより前傾を作り出します。
最もフラットな状態 |
最も前傾がキツイ状態 |
私はデスクワークのためにチェアを購入しようと考えていましたので、デスクがより近づき、姿勢の改善やPCモニタとの位置関係が良くなる前傾の調整が必須だったのです。あとは、購入したデスクが微妙に高めで、前傾して寄れることが重要だったんですよ…。
☆その他
全体的な作りがシッカリとしており、きしんだり、ガタが出るようなことが新品ではありません。私は結構体重があるので重要なんですよ…。キャスターローラーもスムーズで、フローリングでもゴロゴロうるさくないです。
○おすすめできる人は?
さて、しばらく使ってみて、おすすめできそうな人を考えてみました。
・身長は165cm以上ぐらいある
・比較的大柄(がっちり体形以上)
・腰のサポートが欲しい
・前傾度合いの調整が欲しい
(前傾調整が不要ならベーシックで良い!)
・くつろぐより作業重視
なお、展示場にあったアーロンチェアにも座ってみて比べました。結構悩みましたけどね…。アーロンチェアはかなり独特な座り心地で、アーロンチェアが欲しいか否か!みたいな検討が必要だと感じました。孤高の存在って感じ。対して、エルゴヒューマンは一般的なオフィスチェアを正常進化させた感じがあります。
今回は、アーロンチェアは価格で断念というより、エルゴヒューマンの座り心地の方向性の方が合いそう、と思って購入を決めました。悩まれている人は、このあたりは是非試座してほしいところ。
ちょっと高いし、大きいので気軽にはお勧めできませんが、本気で導入を考えている人にはおすすめできる1脚だと思います。