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2019/08/27

実検するおじさん

[レビュー]final E500でバイノーラル音源を試してみる

あまり抽選とかに当選しないのですが、めずらしく当たりました。
バイノーラル向けにチューニングされたイヤホンであるfinal E500です。


今回のキャンペーンの応募条件が、何かしら感想をアップするということでしたので、記事にしようと準備を進めてまいりました。

でもね、これ、そういう条件が無くても記事にしたくなる、良く出来たイヤホンだと感じました。

ざっくりとした音の感想と、本命のバイノーラル音源を聴いた時の感想について述べます。


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〇final E500とは?



 このfinal E500は元々は商品ではなくて、音響に関するワークショップ用に作られた、いわば教材用イヤホンでした。社内での教材用とはいえ、さらっとイヤホンを作ってしまうあたりfinalって物好き(失礼)だなぁと思います。で、それが評判を呼び、一般発売に至ったという経緯があります。

 このE500の特徴は、バイノーラル音源向けにチューニングされたイヤホンという点です。バイノーラル音源とは、ものすごーくざっくりというと、空間に置かれた音の発生源の前に立って聞いた時に、音の発生源と自分の位置関係を感じ取れるように録音した音源です。目の前を車が走り抜けたときに、音の聴こえ方の変化で右から左に走り抜けたのを感じ取れる、というのをイメージすると分かりやすいかもしれません。

 とりあえず、ざっくりとどんな音かをレビューしたのちに、バイノーラル音源で使用してみたいと思います。


〇どんな音?



 低音の厚み控えめに中高音まで明瞭で、比較的フラットな傾向。ボーカルはやや柔らかい印象。ボーカルのリップノイズや息の音はやや少なめ。囁くような近さはないですが、比較的近い感じ方。シンバルは鮮やかに鳴るが鋭すぎないです。
 おそらく、final E1000と比べて高音のピークが穏やか。(なだらかに高音に向かって持ち上がってくる)


 音量はfinal E1000よりも明らかに取りにくく、このあたりで無理しないことが特性の向上に繋がっているのか?などと妄想します。

 final E1000やE2000と比べると、全体的に近さがあり、特にボーカルを近くに感じやすいです。全体的にE500は音が左右にきっちり分かれる感じがあります。



〇バイノーラル音源で試す


 final_engineerさん(Twitter: @final_staff_RD)が推奨として例示していた音源を用いて確認しました。

 最も分かりやすいのが、FPS(=一人称視点シューティングゲーム)でしょう。(↓参考動画を確認ください) 物音がどこで鳴っているか?が眼を閉じていても感じ取れます。また、3Dの音響効果を付加した音源(下のリンク)は、スピーカーを積んだドローンが頭の後ろ周辺をグルグル飛んでいるような感覚がします。これはなかなか面白い。

参考動画

参考音源



 さて、『でも、これって普通のイヤホンでも同じじゃない?』と思ってfinal E1000でも同じ動画と音源にて確認しました。結果は『バイノーラル向けチューニングは伊達じゃない!』です。final E500すごいです。

 先に例示した参考動画で、E500を使用した際には、銃声や炸裂音による圧迫感や音圧感、衝撃のようなものが伝わってきて、これが臨場感に繋がっています。炸裂音なんか、耳をつんざく感じがキツイぐらいです。
 一方、E1000ですとちょっともっさりとしていて、炸裂音に伴う鋭い衝撃までは伝わってきません。なんとなく圧迫感はあるんですが、E500が叩かれる感じなら、E1000だと柔らかいボールで押される感じ。また、定位もE500と比べるとE1000は曖昧で、E500で聴くと音の発生個所が分かりやすい音に注目しても、E1000だと『このあたりかなぁ?』ぐらいの感じ方です。

 予想ですが、E500は入力に対する応答が早い(無駄時間と時定数が短い)のかな?と感じています。

 一応弁明しておきますが、E1000が悪い訳ではないと思います。やや柔らかく、聞きやすいバランスにしてあるのは狙いだと思いますので、上記のような特徴だからE1000はダメだと言いたいわけじゃないです。



〇ちなみに


 いろいろとバイノーラル音源を聴いてみると、あまり左右に分かれすぎると不自然だと感じました。例えば、かなり大きな音が右側から鳴っているのに左側は何も聞こえないと、ただ右側のイヤホンが鳴っているような感じしかしません。右で鳴った音が左側に回りこんだり、左側の壁に反射した音が再現された時に、初めて本当の臨場感が生まれるのでは?と感じました。いやーこれは、音響エンジニアさん大変な時代になってくるわ…



〇最後に


 届いたイヤホンを開けてびっくり。ちゃんと保証書が付属していますし、イヤピも全サイズ揃っていました。教材用・プレゼント用イヤホンでもこのあたりをしっかりと付属させるfinalさんの生真面目さはさすがですね。

 個人的に、バイノーラル音源用かどうかは置いておいて、音のバランスは好みです。最近はラフな用途やyoutubeを見たりするのに使っています。


 最近は特にVRコンテンツも充実してきていますし、バイノーラル音源の需要も上がってくると私は考えています。eスポーツ(FPS系)では音の発生源を感じ取れるのは有利ですから、今後益々、人気が上がっていくのではないか?と思います。


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