↓他の記事も読みたい方はこちら
サイトマップと管理人ご挨拶
画像・記事の二次利用も上記まで
※当サイトはAmazonアフィリエイト、Google Adsense、楽天アフィリエイトによる公告を掲載し、収入を得ています。

2018/09/06

実検するおじさん

自然災害への備えと自衛(あるいはメディアへの苦言)

短期間の間に、大きな自然災害が立て続けに発生しました。

大きな自然の力に対して人間の力は小さいということを痛感するわけですが、小さい力を結集してなんとかしなければならないのも事実ですし、誰かの助けが届くまでの間、自分たちで持ちこたえる必要があるのも事実です。



このブログ記事で世の中を変えようなどとは思いませんが、読んでいただいた方の中で少しでも心持ちが変われば…と思います。




〇自分たちに備えはあるのだろうか?


 今、ご自宅に、何日ぐらい持ちこたえられる水と食料があるでしょうか?

 最低でも『3日分』は必要だそうです。推奨は『1週間分』とのこと。東京都防災ホームページによると大人1名につき、水は3L/日と食料が必要とのことです。これってかなりの量です。

 これを達成できないから諦める、というのはちょっと待った方が良いのでは?と思います。日々使うお茶や清涼飲料水などを組み合わせて、なんとか持ちこたえるための試算というのは無駄ではないです。


〇必要な情報を得るルートはあるのだろうか?


 2018年9月6日の北海道地震が発生し、朝のテレビは地震一色でした。それはそれで良いのですが、ほとんどすべては『陥没した道路』『大規模な土砂崩れ』『現場にいた視聴者が撮った映像』のループでした。

 今回の地震は(この記事を書いている時点でまだ大変な状況を脱していませんが)、大規模停電により現地で情報を得る手段が限られてしまいました。そのなかで、テレビメディアが伝えるべき情報って何なのだろう?と疑問に思いました。


 残念ながら、昨今の報道スタンスを見ていると、テレビを見ていても『通行止めや孤立している場所の情報』『ライフラインの停止状況・復旧予想時間』『避難所位置』『災害時の注意事項』などが全く報道されません。現地の人が見ないから必要ないのでしょうか? 全く見通しが立っていないのなら『見通しが立っていないこと』を伝えるのも重要な情報だと思うのですが。
 たしか、1局だけ『ネットは繋がる可能性があるから、SNSやメールで、テレビ局のウェブサイトを確認するように現地の人に伝えてください。そこに最新情報を掲載しています。』と報道している番組がありました。でもこれだけです。

 また、被災地以外の人々がどうすべきなのか?もありませんでしたし、そもそも、生活に必要な最低限の情報である天気予報・交通情報(2日前に関西が台風による大きなダメージを受けていたので交通の復旧情報)もすべてストップしてしまっていました。別に、北海道の災害は関係ないのだから、などとは思いませんが、せめて10分に1度、読み上げだけとか無音で画像だけでも流すべきでは?とも感じます。


 話がそれてしまいました。
 このように、災害発生時にテレビが役にたたないというのが最近の傾向で分かってしまっています。ではどのように情報を収集すべきなのか、を検討しておくべきです。

 SNS上で有用な情報が流れてくるのも事実ですが、デマが混ざっているのも事実です。自分が、『しまった騙された!』と思う程度なら良いですが、デマを拡散するようなことになるのは避けたいです。そういうときのために、より確かそうな情報が得られるアカウント、例えば市町村の危機管理局のSNSアカウントがあればそういうアカウントをフォローしておいたり、離れた地域に親戚がいればメールで情報を送ってもらう約束をしておいたり、そもそも必要そうな情報は書き写すなどして手元に置いておいたりすることが必要そうです。


〇訓練やイメージトレーニングの重要性


 高校生の頃の火災を想定した避難訓練をよく思い出します。

 それなりに真面目な高校だったので、訓練のための報知ベルが鳴って、校内放送の指示に従って全員が準備を整え教室を出ました。そして整列したのは良いのですが、避難経路が混雑しすぎて、全く動きだせませんでした。

 結局、目標時間を大幅に超えての避難となったわけで、おそらく教員会議で問題になったのでしょう。すぐに改善されました。訓練なのでこれで良いのです。本番でこうなっていたら目も当てられません。


 仕事においては、まともな企業であれば『トラブルが起きても停止させれば危険になりにくい』というように作られている場合が多いです。(トラブル=怪我みたいな職場もあるかもしれませんが…) しかし、トラブルが起きた状態で操作ミスや何もしないと危険が増すことが多いです。そういう場合は『こうなったらこう!』と確認や練習、イメージトレーニングをしておくのと、まったく対処せずにその場面に直面するのとでは、精神的状態は大きく異なります。(私はそのような場面に何度も直面しました。)

 何度も訓練しておいた内容であれば、細かな状況の差(訓練とは違うトラブルが起きているとか、対処するのに必要な物が揃っているか否か)などが良く目に入ってきます。必要なことは『今目の前で何が起こっているのかを正確に把握して、為すべきことをすること』です。そのためには、目の前の状況を冷静に見ることが重要ですし、そのための訓練とイメージトレーニングです。


 訓練をすることで『思っていたのと違う』を本番より前に見つけることができます。また、実際に危機が目の前に迫った時に『こういう時は、こうするべきなんだ!』と見えることは精神的な支えになります。訓練やイメージトレーニングの重要性が少しでも伝わりましたでしょうか?


〇最後に


 この記事を読んだから災害に備えられるわけではありません。私も、防災のための備えは不十分ですし、知識も不足しています。私も偉そうなことばかり言っている前に備えておくべきですね。

 備えておいても不足するのが災害です。大震災の津波のように、備えていた物がすべて流されるということもあり得ます。備えてそれを活用する、備えが無くなった時にどうすべきか、そういう『想定』をすることは重要だと私は考えます。

 自分たちに何が不足しているのかを考えることは重要です。この記事が何かのきっかけになれば、と思います。

↓Kindle版は無料になっています。目を通しておくのも防災と思います。

↓有料ですが冊子版もあります。