今回入手できたのは非常に幸運でした。2018年3月1日現在ではネット在庫はほとんど見られず、なかなか購入できないという状態となっています。
以前、欲しいなと思って取扱店に出向いたところ、既に予約分売り切れで購入できなかったという記事がじわじわとアクセスを受けるようになっていました。それぐらい注目度の高い商品ということで、今回は写真多めでお届けします。
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〇ここまでの経緯
ナイジェルケーボンはデザイン活動50周年を記念して、コラボ商品をいくつかリリースしています。そのなかでTIMEXとのコラボ商品が発表されました。かなり人気のあるオリジナルキャンパー(こちらでレビューしています。)をベースとしたものです。詳しくは商品を見ながら説明しましょう。
以前の記事で、情報は見つけて魅力的に感じたので、すぐに入手可能か取扱店に行って確認したけど、すぐに売り切れていました!ということはお伝えしました。で、お店の人の予想では、『ネット通販などではほとんど出ない(直営店在庫か予約か)みたいな感じではないかな?』とのことで、私もあきらめムードでした。
そんななか、その私の記事のアクセスが伸びた日があり、何事か?とちょっと調べて見ましたら、店頭に出始めたタイミングだったらしく、運良くネット通販に並んだ1本を買うことができました。
正直に言うと、買うのを諦めて別のものを買う算段を立てていたので出費がかさむことを考えて、かなり悩みましたが、似たような雰囲気を持つ時計が現行でほとんどないため、購入に踏み切りました。
〇ナイジェルケーボン TIMEX NAMウォッチ
※6/11 情報更新
6月11日の段階で在庫がありました。
☆全体像
全体の様子を見てゆきましょう。この時計は、TIMEXのCAMPER(キャンパー)がベースとなっています。具体的には、オリジナルキャンパーと呼ばれる現在のキャンパーの元になった、アメリカ軍向けの汎用時計をステンレスケースで復刻した、オリジナルキャンパーSSをベースに、特別デザインになっています。
ベルトはベンタイル製とビンテージ調のレザー製の2種類が付属しています。
時計は、オリジナルのキャンパス地のケースに入っています。イメージよりかなり小さめで、小物入れにしようと思っていたのですが、ちょっと小さいのでどうしようかな。記念に取っておくのも良いかもです。
このほか、説明書と保証書が同封されています。
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☆同封ベルト詳細
ベンタイル製のベルトは、表面が目の詰まったベンタイルで、裏が同色の革が当てられています。サイトなどでは詳しく書いていなかったので結構意外でした。合わせ素材でコストがかかっているように思います。ベルトの先にはイギリス官給品であることを示すブロードアローが刻印されています。(もちろんオマージュですが)ビンテージレザーは表面がザラッとした、黒といより、ネイビーグレーといった印象。こちらも、ベルトではなかなかお目にかかれない素材感です。裏面はスウェード。
共に、NATOタイプというよりZULUタイプと呼ばれることが多い、丸い輪っかが採用されたタイプです。また、ベンタイルの方はヘアライン仕上げで新品風ですが、レザーの方はビンテージ調の加工がされています。かなり綿密に選択されているのが分かります。この辺りは流石という感じで、手が込んでますね。
ベンタイルの方は厚手なので、ケースのラグ部分がかなりギリギリで、差し込みにくいですし、擦れるので注意が必要です。
☆時計本体詳細
ベルトは共にマッチングが良く、どちらを使うか迷いますね。ケースはステンレスでヘアライン仕上げです。しっかりとした印象で、思っていたよりも高級感があります。風防はアクリルでポッコリと膨らんだものです。
裏面にはこのような刻印が入っています。ケーボンの名前が確認できます。シリアルも入っていますね。
こちらは以前レビューしたオリジナルキャンパーとの比較です。プラケースという大きな違いはありますが、それ以上にイメージが随分と異なります。ケース形状は近いのですが、さすがにステンレスケースの方が重厚感や高級感というと変ですが、しっかりとした印象があります。
また、オリジナルキャンパーはアメリカ軍仕様の遊冠が付いたタイプのベルトが付属しています。NATO(ZULU)タイプのナイジェルケーボンTIMEXと異なりますね。
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〇ナイジェルケーボンTIMEX NAMウォッチのおすすめポイント
先ほど書いたように、ナイジェルケーボンTIMEX NAMウォッチは、アメリカ軍向けの汎用時計をステンレスケースで復刻した、オリジナルキャンパーSSをベースにしています。
キャンパーはアメリカ軍向けですが、ナイジェルケーボンはイギリス軍が良く用いたデザインを当てはめました。これを『変だ』と見るか『やべー欲しい』と見るかは個人の主観が大きく関わってきますが、私は細部までこだわったデザインに惹かれて購入しました。
大きな特徴としてメディアに取り上げられているのは、イギリス軍支給品を表すブロードアローと呼ばれるマークが入っていることです。このマークは、先にも書いたようにベルト裏にも型押しされています。
また、文字盤の文字はやや退色したような微妙な色合いです。購入前までは、わざとらしかったら嫌だな、と思っていましたが、杞憂だったようです。写真によっては、文字盤全体が退色したような印象を受けますが、実物はそこまでではありません。
私は、この時計の一番の特徴は、針の形状だと思います。
根元と先がかなりくびれ、先端が秒針のように細くなっています。どこかで見たような気がしたのですが、なかなか似たようなタイプを見つけることができませんでした。いろいろな時計と見比べてみると、デザインベースとしたイギリス軍への支給品として使われたレマニアの腕時計が、これに似た針形状を採用していたようです。
外部サイト:Curious Curio
レマニア軍用時計 ワンプッシュクロノ
レマニアが採用している針は、ナイジェルケーボンNAMウォッチよりも細い感じで、少し印象も異なります。この根元が細く、真ん中は幅があるデザインは、IWCのMK.11あたりの要素も入っているようにも思われます。
と思って調べていたら、MK.12とレマニアを着用している記事があるじゃないですか!
ナイジェルケーボン公式サイト
『ナイジェルケーボン愛用アンティークウォッチ』
これを見ますと、そのまま、とは言いませんが、何らかの影響を受けていることは間違いなさそうです。その『良いなと思った部分』を、デザイン的な誇張も交えながら今回のデザインに落ち着いているものと考えられます。
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〇感想→おすすめです!
非常に細部までこだわった時計だと感じます。ここまで入念にデザインされていると感じられるものは2万円前後の時計では少ないと思います。アクリル風防は傷が付きやすいですが、むしろ傷を気にせずにガンガン使った方がビンテージのような雰囲気になって、より味わいが深くなってゆきそうです。
また、オリジナルのベルトも何かの流用品という訳ではなくて、非常にこだわって作られているのが分かります。これだけ購入しようと思っても(売っていませんが)1本5000円していてもおかしくないと思います。付属の布製ケースは小さくて、実用しようと考えると難しい所はありますがこだわりを感じますし、トータルで25000円と考えると非常にお買い得であると私は感じました。
ただし、いくら良い物であっても、あくまでもナイジェルケーボンが作り出した想像の時計です。このような仕様の時計は官給品としては存在しません。これを、オリジナルにこだわる人は評価できないと考えるのも十分にうなずけます。
私のファッションスタイルとしては、実物に拘らず、きちんと作られたレプリカやアレンジ品をベースに日々の服装を組み立てていますので、このナイジェルケーボンTIMEX NAMウォッチは非常に馴染みます。私のように、実物に拘らないと考える人には、非常に魅力的に写るのではないかな?と私は思います。
そこそこ数が作られているという情報がありますが、それが『TIMEXの生産量を基準に』なのか、『ナイジェルケーボンの各アイテムの生産量を基準に』なのかで大きく変わってきます。後者の場合は、あまりのんびり構えていると買えないという状況になることも予想されます。今回私は、運良くネット在庫に出ていた物を買うことができました。2018年3月1日現在では予約できる店舗が少しあるようです。
あまり購入を煽ることはしたくありませんが、このクソ長い記事を、ここまでじっくり読み込んでいただいているような、かなりコアな、といいますか数寄者の方は、注文ボタンをクリックできるのを確認できたら思い切って買ってみても良いのでは?と思います。
全体の雰囲気が良いというのもありますし、特に、この針形状が他にはなく、独特のミリタリー感やビンテージ感が気になるという方は買って損ではなく、満足できると思いますよ。
ベースとなったSSケース無塗装タイプは継続して販売されています。
塗装された黒SSもあるのね…なんでもありな気がしてきました…
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同じくベトナム戦争をイメージしたMWC製(メーカが違う)のモデルもあります。こちらも詳しくレビューしています。使い込むと良い雰囲気になるので、ぜひとも見てほしいなぁと。個人的に一押しです。
【お気に入り】MWC ベトナム戦復刻モデル
※6/11 情報更新
6月11日の段階で在庫がありました。
下のリンクはプラ製のオリジナル。お間違えなきよう。