レジェンドとも言えるSD-1やDS-1、人気のあるBD-2に比べて影の薄いOD-3ですが、なかなか魅力のあるモデルです。
〇BOSS OD-3って結局はどんなもの?
BOSSのエフェクターと言えば、BD-1、SD-1、DS-1あたりが有名で、続いてハイゲインなMETAL ZONEあたりの名前が挙がってくるでしょうか。少なくともOD-3がポンと出てくることは少ないのでは?と思います。BOSSの公式説明を引用すると「2段階の増幅回路とダイオード・クリッパー回路を組み合わせたBOSS独自のデュアル・ステージ・オーバードライブ・サーキットを採用することで、一般的なオーバードライブを超える豊かなゲインとサスティンが得られます。」だそうです。BOSSは歪み量で色を分けるらしく、歪みの少ない明るいイエローのSD-1、ディストーションでオレンジのDS-1、SD-1よりも赤みのあるOD-3と、色分けを見てもオーバードライブよりも歪むペダルとして分類されているようです。
回路図を見てみたところ、FETを使った多段の増幅で歪みを作ってから、最後にOPアンプを置いて音量調整(というかレベルを調整)やイコライジングをしているようです。
〇ジャズコJC-22に接続してみた
低音がばっさりと削れたSD-1、かなり低い低音と中高音が目立つBD-2と特徴があり、両方とも歪みが均一というか、悪く言えば平べったい感じ。アンプ側のクリーンサウンドの良さがサウンドの良し悪しに効いてくる印象です。対してOD-3は、中低音がどっしりとしていて、ちょっと荒々しさと鋭さが同居した歪み感が得られます。潰れすぎない感じも良いですね。
ジャズコに一発だけ、つまり「アンプの代わりになる音作りの土台として選ぶなら?」と聞かれたらOD-3かな?と感じます。ボリュームやニュアンスへの追従性も悪くないですよ。
他のエフェクターとの同居としては、前段に軽いブースターを置くと歪み量を調整できて良い印象でした。あまり強烈なものを突っ込むのは破綻に繋がります。
良いことばかり書きましたが、基本的に味の濃いエフェクターなので、アンプの良さを引き出したり、多彩な音を作るために渋い仕事をしたり…というタイプではなさそうです。
しかしまぁ影が薄いと舐めていました。なぜかBOSSとは縁が薄かったのですが、色々と試してみたくなってきました。