層状以上のクオリティーで、トラディショナルなサウンドがぐっとくる仕上がりとなっています。
〇購入したのは2012年製 CoolZ ZTL-2R
島村楽器オリジナルブランドのCoolZによるテレキャスタータイプです。フジゲンによる日本製です。この頃のCoolZは安いモデルでも日本製だったようです。販売当初の定価は6万8000円(税込み)であり、割引とかで実勢は5万円ぐらいだったのではないか?と思われます。
購入したのには理由がありまして、物が良いとされている日本製CoolZに興味を持ったこと、自営業の友人の店に集会所的な物を作る際に設置したいことなどです。
〇どんな感じ?
オーソドックスなテレキャスシェイプと機能で、基本に忠実といった印象です。6弦側の肩の部分とかは本物のテレキャスと結構違いますけど。アルダーボディー、メイプルネック、ローズ指板で、贅沢にもアルダーを使っています。ローズウッドも厚手ですよ。TLD-FATというオリジナルピックアップがSS配置され、操作系はボリューム+トーン+3Wayスイッチと、捻りの無い構成です。TLDってのはテレキャスター(Dって何?)なのかトラディショナルなのか、FATは太いサウンドを狙っているのでしょう。
バックコンターとヒール加工、エルボーカットと演奏性の向上が図られており、非常に抱え込みやすいです。
個人的な勝手な思い込みで「CoolZは初心者向けで薄いネックでしょ?」と思っていたのですが、これが結構骨太なサイズ感です。そこそこ太いネックが好みの自分はぐっときつつ、若干面喰いました。形状が良いのか握りこみやすいのです。
〇CoolZ ZTL-2R+TLD-FATのサウンド
サウンドはかなり渋く、ヴィンテージテイストです。テレキャスと聞いてイメージするジャリジャリした成分は控えめに、ローアウトプットでやや甘く、太めのサウンドが楽しめます。自分でインプレッションを書いていて驚きましたが、ピックアップの名前そのままですね。フロントのバランスが良いのか、結構使えるサウンドに仕上がっています。
3Wayブリッジ特有の音が混じる感じがあり、それがテレキャスター特有の感触を生み出しています。このあたりも渋い部品選定だと思います。
〇感想
購入時は「価格それなりで」「初心者の人に譲ることになっても活躍できる品質で」「自分が引き取ることになっても十分に遊べそうなもの」と選びました。想像以上の満足度で、これは参ったな…と思ったりしています。
中古市場ではそれなりに評価されているようで、4万円以上と、下手をすると販売当時の叩き売り価格より高価で流通しているかもしれませんね。とはいえ、手を出しやすい価格帯なので、追加でストラトとか、SG、レスポールスペシャルタイプなんかを狙ってみようかなんて考えています。