↓他の記事も読みたい方はこちら
サイトマップと管理人ご挨拶
画像・記事の二次利用も上記まで
※当サイトはAmazonアフィリエイト、Google Adsense、楽天アフィリエイトによる公告を掲載し、収入を得ています。

2023/01/24

実検するおじさん

PRS SE 35th anniversary(Custom24-08同等)モデルを購入しました

PRS SE 35th anniversaryモデルなんぞ買いました
PRS SE 35th anniversary model レビュー
調整をしっかりとしてやると非常に弾きやすい良いモデルです。ピックアップもクセが無く、タップ・ノンタップと使いやすいです。実力派だと思います。



〇PRS SE 35th anniversaryについて


Paul Reed Smithは1985年に誕生したブランドで、こちらは2020年に発売された35周年記念モデルのひとつです。(1985年以前も個人工房の形で作っていたそうです。)

 SEとはギターを始めようとする人に優れた設計のギターを使ってほしいと始まった廉価グレードとなります。材やパーツ、加工法(ボディー形状の簡素化)を工夫しつつ、弾きやすさを保ったギターがリリースされています。このあたりはこのページを見ている人は分かっているので省略しましょう。

PRS SE 35th anniversary model (Custom24-08同等)
 35周年記念モデルは、トップグレードの方とSEにもラインナップされていました。こちらはSE。構成は、TCI ”S”のハムバッカー2発で、共にタップ可能。ポジション切り替えスイッチによって、フロント・ミックス・リアが選べます。その組み合わせによって8種類のサウンドが選べます。この仕様は、現在ではSE Custom24-08として販売されています。

 この構成は、上位モデルでは以前から採用されており、SEでは2019年頃に発売されたSE Paul’sと呼ばれる「ポールさんの理想像」を形にした別ラインにTCI”S”と共に採用されたのが最初のようです。この構成にはTCI”S”、詳しく言うとTCIという技術を使ったPUが必要だったようで、これはタップ・ノンタップで音量差を少なくする効果があるようです。なので、タップの切り替えが多彩なモデルには必須だと考えていたのでしょう。で、2020年にPRS SE初として35周年モデルに採用され、現在では24-08として使われている流れになります。本作の特別なところは、ロッドカバーが特別品で、インレイがアバロンになっています。見た目のポイントですね。
 これらを統合すると、35周年モデルはSE Paul’sのPRS SE移植版で、SE Custom24-08の初代モデルと言えるでしょう。


〇PRS SE 35th anniversaryの簡単なレビュー


 ではなぜ、わざわざPRS SE 35周年モデルを買ったか?という話ですが、出物があったのです。ただ、それだけではなくてですね(言い訳タイム)

 自分は、もともとはトラディショナルな、例えばテレキャス、ストラト、レスポールのヴィンテージスペックに近いモデルが好み(現代的なカスタムモデルは嫌)というタイプでした。しかし、それぞれに良さはありつつも不器用なところもあり、何でもできて使いやすい、そしてハムバッカー搭載モデルが欲しい→PRS SEが適任じゃない?と考えるようになっていました。
 そんな中で、カラーが超好みで、しかも販売店のお兄さんがバッチリ仕上げてくれていた個体に出会って購入を決意しました。

 現在のPRS SEはインドネシアの自社工場で製造されています。昔は韓国の有力OEMメーカーが製造していました。PRS SEはPRS譲りの弾きやすさを実現したボディーやネックシェイプが特徴ですが、おそらく弦のビビりによるクレームを回避する(国によって機構が違うからネックも動きますし)ためか、弦高が高めにセットされていることが多いです。今回の個体は、製造から数年経って日本の気候になじんだ後に、販売店のお兄さんの努力によって適切な弦高に調整されていました。なので、この部分の評価は新品状態の他のPRS SEの参考になりません。

 PRS SEは薄く広いネックと、ストラトとレスポールのスケールの中間ぐらいという絶妙な設定を持ちます。そのため、弦高を適切に設定すると、かなり弾きやすいです。

 サウンドは、クセが無くて使いやすいですね。超パワーでも枯れっ枯れな感じもなく、ハムバッカーらしいサウンド。ただ、トレモロ搭載のためストラトっぽい残響感があり、アタックの力強さは控えめかもしれませんね。

 本作の特徴であるタップしたサウンドも使いやすい。完璧にシングル(≒ストラト)サウンドか?と問われると、一般的なストラトとはボディー材も異なるので雰囲気は若干異なるように思います。ピックアップの配置位置も若干異なりますしね。ただ、曲の中で使い分けたりするには十分に「それっぽさ」があります。

 ノンタップとタップ時の音量差はあるものの、使いづらいレベルではないですね。ハムとシングルだとそんなもんだといえばそんなもんですし、気になるならボリュームでちょっと補正すればOKなレベルだと思います。


〇SE Custom24-08を検討する人へ


 先に書いた通り、本作はSE Custom24-08の初代と言えます。ピックアップも同じなのでサウンドもほぼ同じでしょう。

 本作のピックアップは十分に優秀ですし、しばらく使っても不満は無いかと。気になるところがあれば変えていっても良いかもしれませんね。ペグの交換も定番ですが、それらを弄る前に、弦高調整はやった方が良いですね。もしくは、調整をしてくれるショップで買うのが完璧です。


 そこに手を入れるだけで、非常に弾きやすい、ポテンシャルの高い一本となることでしょう。